社会福祉法人 恩賜財団 済生会(しゃかいふくしほうじん おんしざいだん さいせいかい)社会福祉法人 恩賜財団 済生会(しゃかいふくしほうじん おんしざいだん さいせいかい)

2013.07.17

大都市からの研修医も同行し、無医地区巡回診療


大分県済生会日田病院は、平成3年5月から山間地で医師のいない地区を回る巡回診療を続けています。地区ごとに月1回から2回のペースで行っています。7月9日は医師1人、研修医2人、看護師1人、MSW(Medical Social Worker:医療相談員)2人、事務員1人、運転手1人の計8人が大分県日田市東羽田町(ひがしはたまち)の高花(たかばな)公民館を訪れ、11人の患者さんを診察しました。

受診に来る方々は80歳前後で、皆さんこの日を楽しみにしているようです。東羽田町高花地区には、月に2回訪問することもあります。スタッフは地区の皆さんと顔見知りで「今日は○○さんは来てないんですか?」と、容体を気にして尋ねます。

巡回診療開始当初は7地区を巡回していましたが、交通事情の改善により患者数が次第に減り、現在は日田市東羽田町高花と隣接の玖珠(くす)郡玖珠町古後(こご)の2地区となりました。古後地区も交通事情の改善で受診者が減ったことから、巡回診療の取りやめも検討しました。しかし、玖珠町からの強い要望があり、町が開く健康教室などと合同で診療を行っています。道が整備されたと言っても、病院へのアクセスに苦労しているお年寄りも依然、残っているようです。高花公民館での診療時にも、あるおばあさんが「バスはなく、男の人には車があるが、私らにはないので、来てもらって本当にありがたい」と話していました。

この日の巡回診療には、初期研修医2人が同行しました。東京・中央病院と大阪・中津病院に所属し、地域医療研修のため当院を訪れました。訪れた研修医は、今回で中央病院からは37人目、中津病院からは25人目となりました。大都市とは異なる医師と患者の距離感や、”マムシに噛まれた”といった、普段は診ることができない症例に遭遇することができ、研修医にとって「勉強になる」と好評です。

対象地区は少なくなりましたが、ニーズのある限り、巡回診療は続けていきたいと思います。

済生記者:高瀬 典子

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