社会福祉法人 恩賜財団 済生会(しゃかいふくしほうじん おんしざいだん さいせいかい)社会福祉法人 恩賜財団 済生会(しゃかいふくしほうじん おんしざいだん さいせいかい)

2013.08.08

新しい瀬戸内海巡回診療船「済生丸」が進水

済生丸
済生丸

瀬戸内海の離島などを巡り、地元の人たちの診療や検診を行う新しい診療船の建造が始まり、8月8日、神戸市兵庫区・金川造船吉田工場第二船台で進水式が行われました。

国や岡山・広島・香川・愛媛4県関係者、済生会の炭谷茂理事長ら約50人が出席。午前10時、「君が代」吹奏に続き、岡山県済生会の岩本一壽(いわもと・かずとし)支部業務担当理事が新船を「済生丸」と命名。同支部の伊原木一衛(いばらぎ・かずえ)会長が支綱を切断し、船は多くの期待を乗せて海に漕ぎ出しました。

済生丸は、本会が創立50周年を迎えたのを機に、昭和37年に初めて就航。岡山、広島、香川、愛媛4県の離島や陸上からのアクセスが困難な地域を巡回して、診療や検診を行ってきました。平成24年度は217日出動し、64島で延べ9435人の診療に当たりました。

船は更新を繰り返し、現在の済生丸は三世号。平成2年2月に就航し、瀬戸内海を巡回する一方、7年の阪神・淡路大震災のときは、いち早く神戸港に接岸し、被災者支援に活躍しました。しかし、老朽化が進み、この度、4代目に当たる後継船の建造となりました。新済生丸は、23年に済生会が創立100周年を迎えたことなどから通称として「済生丸100」と呼ぶことになります。

新船は全長33m、幅7m、約190トン。航海速力は12ノット以上。定員は船員5人、診療班12人など計29人です。今後、航海機器の取り付けや配管・電機設備の整備など、艤装(ぎそう)を行うとともに、X線関係機器や超音波画像診断装置などの医療機器を搭載し、海上試運転を経て26年1月から就航する予定。4県にある済生会の病院スタッフが交代で乗り組み、島の人たちの健康を守り続けます。

瀬戸内海巡回診療事業推進事務所(岡山):武久 好惠

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