1-全体編 法人活動編
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財団済生会は令和3年5月30日、創立110周年を迎えま 社会福祉法人恩賜した。記念式典は、総裁・秋篠宮皇嗣殿下のご臨席を仰ぎ、令和4年2月27日、明治天皇ゆかりの東京・明治記念館で挙行致しました。 創立100周年直前には東日本大震災が発生し、新世紀への門出は震災復興支援となり、今また新型コロナウイルス感染症が蔓まん延えんする中での節目となりました。奇縁としか言いようのない巡り合わせですが、済生会は大災厄に遭うたびに役職員が力を合わせて困難を乗り越えてきました。 明治44年の発足当時は世界的な不況に見舞われ、多数の生活困窮者が生じ、感染症も蔓延していました。済生会芝病院(現・東京都済生会中央病院)では初代病院長、北里柴三郎のもと懸命に医療に当たりました。関東大震災では真っ先に被災地で救援活動に従事しました。こうした先人の努力によって今では、病院や老人福祉施設など約400の施設を経営し、職員数6万4000人を擁する日本最大の社会福祉法人となりました。医療と福祉両面のサービスを提供する民間非営利団体としては世界最大級にまで発展しました。 大きくなった本会は、その力を最大限に生かして、住民に寄り添った質の高い医療と福祉サービスの提供に努めています。 この10年、東日本大震災をはじめ熊本地震、大阪北部地震、関東・東北豪雨、西日本豪雨など災害が続発しましたが、全国組織の強みを発揮して被災者の支援に当たりました。現在、新型コロナウイルス感染症が世界を席巻しています。そして、ここでも発生直後から使命感と誇りを持って積極的に患者を受け入れ医療を進めています。1理事長 炭谷 茂済生会110年誌の刊行にあたり

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