1-全体編 法人活動編
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80地域と施設をつなぐ済生会フェア 済生会を地域へ向けてアピールするために本部と支部施設が共催する「済生会フェア」は、平成25年に第1回が新潟県で開催された。11月4日、コンベンションセンター・朱とき鷺メッセで開かれた「福祉・介護・健康フェア2013」(新潟日報社・新潟県社会福祉協議会等主催)では、本会も加わり済生会の活動の紹介や先進医療の技術を講演で披露した。 第2回は平成26年9月に〈北海道〉小樽市の商業施設「ウイングベイ小樽」と小樽病院の2会場で開催、炭谷茂理事長や元スピードスケート選手の岡崎朋美氏の講演のほか、なでしこプランの活動を紹介するコーナーの設置などを行った。小樽病院内で実施した無料の健康測定や調剤室など普段は一般市民が入ることができない場所を見学する「病院探検ツアー」は、現在も各地のフェアで行われている。第3回以降は、1年間に複数の施設が各地で開くようになった。コロナ禍では、令和2年に〈茨城〉神栖済生会病院が人生の最終段階における医療と福祉をテーマにしたフェアを完全オンラインで実施、中高生による“終活”の演劇や地元の住職の講演など、病院と地域が一体となったイベントとして開催された。 これらのフェアは、本部の補助金を活用して行われたものだが、それ以外にも自主財源のみで開催する施設もある。本会の知名度アップのほか、イベントの開催により普段、顔を合わせることが少ない異なる職場の職員同士が知り合い、皆が同じ組織目標に向かう一助となるなど内部活性化の効果もある。済生会学会をPRする市民公開講座 昭和23年に始まった学会・総会は、近年、参加者が2200~2400人を数えている。開催地が毎年、全国を巡回する大イベントで、当地の知事や市長が来賓として訪れ、祝辞のほか各地の観光地や特産品の紹介を行うのが通例となっている。会場費、懇親会費、個々人の交通・宿泊・飲食・観光費など、少なく見積もっても億単位の経費が地元に落ちる計算だ。しかし、学会・総会が開催されていること自体、地元では知らない人が多く、済生会のPRの視点からすれば、費用対効果が小さすぎる面があった。

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