2-支部-施設編
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中期事業計画の策定災害拠点病院・救命救急センター循環器救急、脳卒中診療訪問看護ステーション下駄履きで来られる一流病院かつ救急の最後の砦を目指して242地域医療支援病院としても承認された。この10年間では、心大血管疾患リハビリテーション室、がん総合診療センター、脳卒中センターが開設され、平成29(2017)年には災害管理棟が落成、訪問看護ステーションも設置した。令和2 (2020)年4月1日には3代目院長として中谷敏院長が就任した。 平成27(2015)年度からは中期計画を策定し、3年ごとの見直しを行っている。中でも①手術症例の増加や退院調整のシステム化、②地域の状況に応じた診療科や受け入れ体制の見直し、③救急医療の拡充、については重点的に行ってきた。Ⅱ期の最終段階では、安定的な経営を行うため、①必要経費の見直し、診療科構成の見直し、②救急応需件数の目標5000件、③人材育成、を挙げている。 平成9(1997)年に災害拠点病院に指定され、平成30(2018)年の大阪府北部地震の際にも活躍した。救命救急センターの前身である大阪府立救命救急センターは我が国で最初の独立型救命救急センターとしての歴史を持つが、行政からの十分な支援を得られない中、職員の頑張りで維持している。令和2(2020)年度には救急車搬送件数5000件以上を達成したが、安定的経営のために今後も行政からの支援を訴え続けていく。 救命救急センターとの協力の下、24時間365日急性冠症候群や脳卒中の受け入れを行っている。両疾患ともに時間との勝負であるが、熟練したチームが効率的に機能しており、地域から信頼されている。 退院支援、地域連携を強化すべく平成28(2016)年に訪問看護ステーションが設置された。高齢化率の高い地域にある当院にとって、在宅医療との連携はきわめて重要であり、切れ目のない高齢者医療の提供に訪問看護ステーションは必置である。  中谷院長は、厳しい財政状況の中で着任した。以後、“下駄履きで来られる一流病院かつ救急の最後の砦とりで”をスローガンとして救急医療と一般医療を院内で連携させ、地域に貢献する急性期医療を目指すべくさまざまな施策を実行している。また軽症・中等症から重症まで多くの新型コロナウイルス感染症患者の受け入れを行った。各種メディア(コミュニティーラジオ、メールマガジン、インスタグラム)を利用した広報活動も積極的に行い、親しみやすいが質の高い医療を提供する病院であることを発信している。

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