2-支部-施設編
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大阪府249くされた状況からの脱出であった。平成22(2010)年以前から休床を開始し、平成27(2015)年に最大132床の休床となったが、現有の医療体制を維持しながら、地域医療への影響を最小限にとどめるために病院全体で取り組んだ。 医師については、新研修医制度の影響もあり、医局の撤退が続いていた。そのため、唐川名誉院長、平居総長兼院長の出身校である関西医科大学首脳陣への定期訪問を継続し、大学・当院の懇親会等を繰り返し実施しながら粘り強く支援を求めてきた。平成26(2014)年頃から医師数が増加しはじめ、外科、整形外科等医師派遣の協力を得て、常勤医師数の増加を実現することができた。 看護師については、7:1看護体制加算を発端とした看護師を取り巻く環境の変化もあり、看護師の減少が続いていた。従来の看護師募集から、看護部長、九州地方を中心に奨学金制度を活用した採用活動にも力を入れ、安定した看護師採用を目指した。平成27(2015)年頃から成果が出始め、看護師数は増加に転じた。 こうした関係者の努力により、平成30(2018)年に全病床を再開することができ、令和3(2021)年4月に全病床稼働が条件の一つである地域医療連携病院の認定を受けるに至った。 診療面では、平成24(2012)年に大阪府がん診療拠点病院として認定され、大阪市西部医療圏、特に大正区民への専門的ながん医療の提供、地域のがん診療の連携協力体制の整備、相談支援や情報提供などの役割を担う病院として積極的に取り組んでいる。 平成26(2014)年には、地域包括ケア病棟を新設すると共に、地域ケア支援センター(愛称:がじゅまるサポート)を設置し、急性期病棟から回復期病棟へのスムーズな転棟と、退院後も引き続き療養を必要とする患者に対しては、訪問看護及び訪問リハビリテーションのサービスを適時適切に受けられるよう体制強化を行った。最近では、訪問看護ステーションへの理学療法士の出向を行うなど、在宅療養のニーズ増への対応も図っている。 平成27(2015)年10月には呼吸器内科を新設し、内科機能の充実を図った。 平成28(2016)年4月に発生した熊本地震に際し、当院から診療救護班として5月7日医師1人看護師2人、5月13日看護師3人

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