2-支部-施設編
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272することを目的とし、施設の改修ならびに機能訓練室を増築、また機能訓練士を配置するなど患者様の在宅復帰を支援する役割を果たしている。 平成27(2015)年9月には、今後の地域医療構想を見据え更なる機能転換を図るべく、250床の一般病床のうち56床を返還し194床とすると共に、11月には「地域包括ケア病棟」を開設。患者様の在宅復帰支援はじめ、レスパイト入院も受け入れることで、地域の患者様、ご家族様、また介護支援サービスの一助も担えるようになった。 また、「地域に根差した病院」を目指す上での公益事業にも参入することとした。そこで、それまで病院内で行っていた訪問看護を公益事業化し、平成26(2014)年7月に「訪問看護ステーション野の花」を開設。さらに、平成28(2016)年6月には、同じく公益事業として居宅介護支援事業を目的に「ケアプランセンターすずらん」を開設した。このことによって、入院患者様が自宅へ戻られる際などに、新規で介護保険申請を行えば、ケアマネジャーは「すずらん」、看護やリハビリは「野の花」を利用することで、患者サービスは格段に向上させることができるようになった。 また、当院では更に地域に貢献すべく、令和2(2020)年7月に奈良市より念願としていた「奈良市三笠地域包括支援センター」の運営委託を受託した。このことにより、担当地域の高齢者などの支援や相談窓口の役割も果たすことができ、地域住民からも大きな期待を寄せられている。 地域密着の充実のため、ハード面だけでなくソフト面でも地区地域自治協議会に、当院事務部長をはじめ各部署より講演や研修などを行うことで、地域住民との意見交換を通して地元自治体も取り組んでいる「地域包括ケアシステム」構築に一役買っている。 新型コロナウイルス感染症に対しても、公的医療機関としての役割を果たすべく、当初より「協力医療機関」として、また令和3(2021)年1月よりは「重点医療機関」としての役割を果たすなど、地元自治体の期待にも応えるようにしている。 一方、済生会が取り組んでいるソーシャルインクルージョン社会の実現を目指すべく、奈良病院では平成28(2016)年度よりなでしこプランの一環として、生活困窮者支援の一助とするべく刑余者支援事

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