2-支部-施設編
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388市では新大牟田駅が開業した。当時の病院職員数は260人、一般病床196床だった。平成26(2014)年12月には病院本館に併設されていた介護老人保健施設大牟田ライフケア院の老朽化に伴う移転新築を行い、その跡にリハビリテーションセンターを開設した。平成27(2015)年は大牟田市の炭鉱の歴史でもある「明治日本の産業革命遺産」が世界文化遺産に登録された年である。同年4月は菊池茂院長が30年の院長職を退任され、名誉院長兼大牟田ライフケア院施設長に就任、稲吉康治副院長が院長に就任された。平成28(2016)年は熊本地方で2度にわたり震度7の地震が発生し、大牟田市でも震度4を観測した。当院も済生会熊本病院や済生会みすみ病院へ物資の支援や人的応援を行う中で、災害への備えを痛感した。同年2月は電子カルテシステムを導入、同年3月は一般病床49床を回復期リハビリテーション病棟へ変更した。同年8月は一般病床入院料13対1を10対1に変更し、病院機能が大きく変化した年だった。令和2(2020)年4月には菊池茂名誉院長が享年71で逝去された。同年7月は福岡県南部と熊本県を豪雨が襲い、死者70人を超す大災害となった。当院も本館、別館で浸水被害があり、診療への影響は職員の協力で軽微に済んだものの、施設設備の復旧には半年を要した。その折はさまざまな団体や個人よりご厚志ご厚情を賜った。また陸前高田診療所からは、励ましの短冊つきの紙風鈴を送っていただき、当時を振り返ると改めて感謝の念に堪えない。令和3(2021)年8月にはなでしこ館を新築し、これまで大牟田ライフケア院にあった訪問看護ステーションなでしこを移設し、病院と在宅医療の連携強化を進めている。同時になでしこ館へ調剤薬局を誘致し、院外処方を開始することとなり、院内薬剤師の薬剤指導の役割を充実させることとなった。また同年10月から内分泌・糖尿病センターを開設し、地域住民の生活習慣病の重症化予防に貢献できる体制づくりを進めている。 今後も大牟田病院は地域に寄り添い、住民への丁寧で質の高い医療の提供にまい進する。

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