2-支部-施設編
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当施設の歩み52水道水の供給が断たれ、通常診療、特に人工透析に支障を来す恐れが生じたが、自衛隊や福島市の支援による飲料水の運搬で乗り切ることができた。このことを教訓に、病院敷地内に井戸を掘削。ろ過処理の技術的問題をクリアしたろ過システムの採用により井戸水の利用が可能となり、災害時のライフラインの確保と水道代の削減を図ることができた。 令和元(2019)年9月より地域包括ケア病棟(4階西病棟、56床)を稼働。地域ごと病院ごとに入院患者の年齢構成が経年的に変化し、地域包括ケアシステムの構築も求められる中、当院でも少しずつ高齢者、回復期、慢性期の患者が増加したことから、地域医療のニーズに対応する病棟への再編が必要と判断し一般病棟を転換した。 令和2(2020)年2月より新型コロナウイルス感染症に対応。全国的に未曽有の事態となり、当院も専用病床を3階西病棟に設け最大18床確保。呼吸器科医師を中心に陽性患者の診療にあたった。 今後もさらに経営改善に努めながら、地域医療・福祉へ貢献するとともに、経済的困窮者、医療難民に済生の心で救いの手をさしのべられるよう職員一丸となり励み続けているところである。福島訪問看護ステーション〒960-1101福島市大森字下原田25番地福島総合病院内設施長/新谷真由美 職員数/7設置年月日/平成10(1998)年7月1日 福島総合病院の訪問看護は昭和の時代より実施されていたが、平成4(1992)年に国庫補助を受け、済生会地域ケア事業のモデル施設として活動している。 平成10(1998)年に福島総合病院が行っていた訪問看護事業を引き継ぎ、当ステーションが開設され、平成18(2006)年5月に福島総合病院の移転に伴い、同敷地内にステーションを設置している。 利用者は年々増え続け、平成22(2010)年度は看護師3人、事務職1人で170~220件/月の訪問を行っていたが、令和2(2020)年度には、看護師6人、事務職1人での体制に拡充し260~390件/月の訪問を行っている。その後も利用者数、訪問件数は増加している。 平成23(2011)年3月11日には東日本大震災を経験し、災害時

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