2-支部-施設編
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将来構想を基にした施設の増改築78和56(1981)年には、栃木県より救命救急センターを受託運営。平成8(1996)年には、現在の竹林町への移転に併せてヘリポートを設置し、今日に至るまで、激動の時代の流れの中で一貫して地域医療の中心的役割を果たしてきた地域中核病院である。病床数644床、30診療科、総職員数約1,500人(医師200人)であり、年間新入院数17,200人、救急車台数7,400台、手術数7,100件である(令和2<2020>年度実績)。 当院は、思いやり、医療安全、地域貢献をうたった理念、ビジョンのもと、自他ともに認める高度急性期病院として運営し、平成26(2014)年にDPCⅡ群(特定病院群)に指定された。この頃には、病床機能の分化、急性期の絞り込みが叫ばれて医療政策もその方向に進み、当院でも持続的在院日数短縮圧力にさらされ、病床稼働の低下が発生して病院経営の厳しさは増していった。更に、国では医療制度改革を積極的に推進しており、当院でも地域医療構想と病床機能報告制度等に対して、現状分析に基づき令和7(2025)年に向けた将来構想を打ち出す必要が生じ、病院の理念に合致する医療を実践するうえで重要なものは何か、費用対効果の中で何を大切にするかなど検討課題は多かったが、病院移転後20年を経過する時期に、令和7(2025)年に向けた将来構想を明確にし、その将来構想を基にした増改築が行われた。 平成29(2017)年には新棟が完成し、入院サポートセンター(PFM)および歯科口こう腔くうケア室の新規開設、化学療法センターの移設拡充が行われた。平成30(2018)年にはICU/CCU(集中治療室)を改築して2床増床し、翌年にはハイブリッド手術・ロボット手術が可能な手術室を増設し13室の手術室とするなど、高度急性期病院としての経営戦略を積極的に実施した。平成26(2014)年4月より本格的に検討を始めた病院の将来構想から始まり、平成28(2016)年7月より開始された一連の工事は平成31(2019)年1月に完了。約5年の歳月であった。 当院の理念である「思いやりのある安全で質の高い医療を提供し地域社会に貢献します」を目指すには、施設整備(ハード)と併せて運用体制(ソフト)も充実する必要がある。今回、新たに整備された病院事業はいずれも順調に運用され、患者満足度も高い。入院サポート

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