済生会は、明治天皇が医療によって生活困窮者を救済しようと明治44(1911)年に設立しました。100年以上にわたる活動をふまえ、日本最大の社会福祉法人として全職員約64,000人が40都道府県で医療・保健・福祉活動を展開しています。
済生会は、405施設・437事業を運営し、66,000人が働く、日本最大の社会福祉法人です。全国の施設が連携し、ソーシャルインクルージョンの推進、最新の医療による地域貢献、医療と福祉のシームレスなサービス提供などに取り組んでいます。
主な症状やからだの部位・特徴、キーワード、病名から病気を調べることができます。症状ごとにその原因やメカニズム、関連する病気などを紹介し、それぞれの病気について早期発見のポイント、予防の基礎知識などを専門医が解説します。
全国の済生会では初期臨床研修医・専攻医・常勤医師、看護師、専門職、事務職や看護学生を募集しています。医療・保健・福祉にかかわる幅広い領域において、地域に密着した現場で活躍できます。
一般の方の心身の健康や暮らしの役に立つ情報を発信中。「症状別病気解説」をはじめとして、特集記事や家族で楽しめる動画など、さまざまなコンテンツを展開しています。
1977年、京都府生まれ。幼い頃から家業に興味を持ち、2008年から父・吉岡幸雄のもとで染色の仕事に就く。2019年9月に父が心筋梗塞のため急逝し、「染司よしおか」6代目当主に。糸から染める経験も豊富な染織家であり、国宝の復元にも携わる。著書に『新装改訂版 染司よしおかに学ぶ はじめての植物染め』『「源氏物語」五十四帖の色』(原著・吉岡幸雄/ともに紫紅社)がある。
京都市伏見区にある工房では、紫草(むらさき)の根や紅花の花びら、茜の根、刈安の葉と茎などの植物から抽出した染料のみで、奥深い温もりを感じる美しい色が生み出されている。「昔から染料として記録されている植物以外は使わないと決めています。化学染料をやめる決意をしたのは、5代目だった父です。私も、古(いにしえ)から伝わる染料に大きな価値を見いだしています」と穏やかな口調で話す吉岡更紗さん。
大学卒業後はイッセイミヤケの販売職を経て、家業を継ぐために父のすすめで愛媛県西予市野村シルク博物館で染織技術を一から習得。「古布など古いものにたくさんふれてきた父の姿を通して、ものの良し悪しを見極める力も養われました。さまざまな経験をし、自分の思いを全面に出してアレンジするよりも、ブラッシュアップしつつ、スタンダードなものづくりをするほうが私は好き、と思うようになっていきましたね」
東大寺二月堂の修二会や薬師寺の花会式、石清水八幡宮の石清水祭などで必要な染和紙を納めるために、染料にする植物の収穫にも出向く。「伝統行事に関わる仕事は、私たちの都合で中断するわけにはいきません。『変わることなく継承する』という強い意思を持って取り組んでいます」
文:木元優子 写真:馬場稔子(機関誌「済生」2024年9月)
染司よしおか
江戸後期から200年以上続く京都の染織工房。絹や麻、木綿、和紙などの天然の素材を自然界に存在する植物と地下100mから汲み上げた伏見の水を用いて、手作業で一つひとつ染める。5代目の吉岡幸雄氏は出版・広告・催事の世界で才能を発揮する一方で、同工房の染師・福田伝士とともに日本の伝統色の再現に尽力した。京都市東山区には店舗「染司よしおか京都店」を構え、植物染ならではのやさしい色合いのストールやバッグ、小物などを販売。
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