Nurse
済生会看護部について

全国的に評価されている済生会看護の取り組み

質の高い医療・福祉サービスのほか、生活困窮者の援助や地域医療・まちづくりへの貢献、災害対策の推進など、幅広い分野の事業を全国で展開している中で、各地の発表会やセミナーへ参加し、日々の研究や活動の発信も積極的に行なっています。

「タスク・シフト/シェアへの取り組みの全国発信」

済生会本部看護室、小樽病院、金沢病院、向島病院、香川県済生会病院、大牟田病院…etc
看護師を講師として診療放射線技師を対象に行なわれた静脈路確保研修の様子(下関総合病院)

タスク・シフト/シェアとは、これまである職種が担っていた業務を他の職種にシフト(移管)やシェア(共同化)することで、個々の従事者の業務負担を最適化し、「チーム医療」をより発展させる取り組みです。
済生会は独自に実態調査を行ない、全国の済生会病院から収集したデータをもとにフローチャートを作成。看護師と他職種がコミュニケーションをとりながら専門性を深め、各職種の業務効率と連携強化が同時に図れるよう設計しています。
左の写真は、看護師を講師として診療放射線技師を対象に行なわれた静脈路確保研修の様子(下関総合病院)です。

成果や評価された点

2022年より、済生会学会や医療・看護業界の情報交流の場である日本看護学会学術集会、国際モダンホスピタルショウ、日本看護協会セミナーなどで発信を続け、看護界の総合誌「看護展望」の2024年4月号に特集が組まれるなど、注目を集めている。

「看護業務の効率化先進事例アワード」にて済生会3病院が優秀賞を受賞!

全国の医療機関や介護保険施設などから、直近3年以内に成果を挙げた看護業務の効率化に関する取り組みを広く募集し、その中でも汎用性が高く、効果的であるとされる取り組みを選考・表彰する「看護業務の効率化先進事例アワード」にて、済生会3病院の取り組みが優秀であると高い評価を受けました。

2023年度 「業務改善」部門 優秀賞

感染管理認定看護師が取り組んだ「汚物処理改革のススメ」

京都済生会病院

嘔吐物や使用済みのおむつなどを廃棄前に一時的に保管している汚物処理室での機材洗浄や処理に大幅な時間を要していること、それにより看護師が感染リスクの高い環境にさらされている状況に着目。マセレーターという再生紙で作られており、そのまま廃棄が可能な尿便器を導入することで、業務時間や感染リスクの問題を改善することに成功しました。

成果や評価された点

容器の洗浄や乾燥が不要になったことで作業時間が大幅に短縮され、かつ以前洗浄に使用していたベッドパンウォッシャー(BPW)よりコストが削減された。看護師の感染リスクの低下も認められ、職員の満足度も高まっている。

2022年度 「その他の工夫」部門 優秀賞

コロナ禍がもたらしたリリーフ体制構築の効果

千里病院

新型コロナウイルス感染症蔓延により、24時間患者の受け入れ体制を確保するコロナ病棟と他部署間で繁閑格差が発生することから、必要看護師基準値とコロナ病棟人員配置基準を明確に設定。コロナ専門病棟スタッフを教育担当として他部署にリリーフ看護師を育成することで、コロナ専門病棟を各部署からのリリーフによる集合体制へ変更しました。

成果や評価された点

リリーフ体制が構築され、部署間の格差が改善された。また集合体制でコロナ患者の対応を行なうことで、看護職員全体の呼吸器関連のアセスメント力や感染対策スキルが上昇。有給休暇取得率が高まり、時間外勤務時間・人件費の削減にもつながっている。

2022年度 「業務改善」部門 優秀賞

医療機器と電子カルテのデータ共有による看護業務の効率化
~専従医療安全管理者の立場から~

松阪総合病院

バイタルサインや血糖測定時のカルテの入力漏れ、輸液対応の際に時間内に完了しないなどの注入トラブルが発生していることから、関連機器にNFC機能を取り入れ、カルテを電子化し、測定時に自動入力される形で記録の正確性を向上させました。輸液については輸液ポンプを浸透圧や輸液の粘調度で注入誤差が生じない流量制御型に変更し、流入記録も自動入力されるワークフローへ変更しました。

成果や評価された点

カルテが自動入力になったことで業務タスクが減り、記入漏れによる医師の追加確認も解消された。また輸液ポンプを流量制御型に変更したことで滴下センサーが不要となり、警報対応時間が大幅に短縮され、輸液ポンプのバッテリー稼働時間が伸びた。