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大原 櫻子 さん

大原 櫻子 さん
1996年生まれ。2013年、映画『カノジョは噓を愛しすぎてる』全国ヒロインオーディションで5000人の中から抜擢され、スクリーン&CD同時デビュー。同作品で日本映画批評家大賞新人賞を受賞。翌年には歌手として第56回日本レコード大賞新人賞を受賞。以降、歌手活動と並行して数々のテレビラマや舞台・ミュージカルへ出演。近年の主な舞台・ミュージカル出演作品に、『リトル・ヴォイス』(17年)『ファン・ホーム』(18年)、新感線☆RS『メタルマクベスdisc2』(18年)などがある。

小学生の頃からミュージカル・ナンバーを英語で歌い、「ブロードウェーの舞台に立つこと」を目指していた大原櫻子さん。近年数多くの舞台に出演し、研鑽(けんさん)を重ねてきた現在の心境、ミュージカルの醍醐味とは?

小学生の頃からミュージカル・ナンバーを英語で歌い、「ブロードウェーの舞台に立つこと」を目指していた大原櫻子さん。近年数多くの舞台に出演し、研鑽けんさんを重ねてきた現在の心境、ミュージカルの醍醐味とは?

 ミュージカル映画『アニー』を見て小学生で歌に目覚めた。高校生のとき、映画のオーディションで5000人の中から選ばれ女優と同時にCDデビュー、夢への一歩を踏み出した。6年後の現在は、次世代の「ミュージカル界の歌姫」として注目を集める。ここまで順風満帆にきたように思えるが、“表現者として何かが足りない”ジレンマもあったと語る。

「それが、『ファン・ホーム』という舞台で親への怒りをあらわすシーンを稽古していたとき、何度もダメ出しを受けたあと、演出家から『あんた人生で傷ついたことないでしょ!』と怒鳴られて、本物の怒りがわいて涙が止まらなくなったんです。そのテンションのままワーッと叫んだら、『最低でもそれ!』と。自分でも分かっていなかった恥ずかしさがあったんだとハッとしました」

 それからますます舞台が好きになり、一昨年は単身NYへ。ブロードウェーでエネルギーをもらった。9月のミュージカルでは怪人二十面相と明智小五郎、二人から愛されるヒロインに。「ミュージカルの魅力は悲しいお話であっても決して暗くならず、観客をその世界へ引き込めること。そこにはやっぱり音楽の力があると思う。江戸川乱歩の世界もポップな感覚で見せられたら」と声を弾ませる。

 忙しい合間を縫ってドライブをするのが楽しみ。昨年免許を取り、仕事の行き帰りに“ちょこっと”運転するのが息抜きになっているという。お気に入りは「第三京浜」(東京―横浜を結ぶ自動車専用道路)。夢の舞台へ向かうようにスピードを上げる。

文:みやじまなおみ 写真:吉川信之(機関紙「済生」2019年8月)
スタイリスト:ゴウダアツコ ヘアメイク:西岡達也

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新作ミュージカル『怪人と探偵』

新作ミュージカル『怪人と探偵』

大怪盗・怪人二十面相と名探偵・明智小五郎。江戸川乱歩が生み出した、日本文学史上もっとも有名な二人を主人公に、出演者全員が騙し騙される華麗な対決を繰り広げる。大原櫻子さんは、怪人二十面相と明智小五郎が“世界で一番きれいな宝石”を巡って対決する事件の、重要なカギを握る子爵令嬢・北小路リリカを演じる。果たして世界で一番きれいな宝石=「愛」を手に入れるのはどちらなのか?

●原案:江戸川乱歩
●作・作詞・楽曲プロデュース:森雪之丞
●テーマ音楽:東京スカパラダイスオーケストラ
●作曲:杉本雄治(WEAVER)
●音楽監督:島健
●演出:白井晃
●出演:中川晃教、加藤和樹、大原櫻子、高橋由美子、六角精児 ほか
●横浜公演2019年9月14日(土)~29日(日)KAAT神奈川芸術劇場<ホール>
●兵庫公演2019年10月3日(木)~6日(日)兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール


大原 櫻子 さん