済生会は、明治天皇が医療によって生活困窮者を救済しようと明治44(1911)年に設立しました。100年以上にわたる活動をふまえ、日本最大の社会福祉法人として全職員約64,000人が40都道府県で医療・保健・福祉活動を展開しています。
済生会は、405施設・437事業を運営し、66,000人が働く、日本最大の社会福祉法人です。全国の施設が連携し、ソーシャルインクルージョンの推進、最新の医療による地域貢献、医療と福祉のシームレスなサービス提供などに取り組んでいます。
主な症状やからだの部位・特徴、キーワード、病名から病気を調べることができます。症状ごとにその原因やメカニズム、関連する病気などを紹介し、それぞれの病気について早期発見のポイント、予防の基礎知識などを専門医が解説します。
全国の済生会では初期臨床研修医・専攻医・常勤医師、看護師、専門職、事務職や看護学生を募集しています。医療・保健・福祉にかかわる幅広い領域において、地域に密着した現場で活躍できます。
一般の方の心身の健康や暮らしの役に立つ情報を発信中。「症状別病気解説」をはじめとして、特集記事や家族で楽しめる動画など、さまざまなコンテンツを展開しています。
ミンガーラーバー(ビルマ語で「こんにちは」)
5月2日から3日にかけてサイクロン「ナルギス」がミャンマー連邦南部のデルタ地帯を直撃し、多数の被災者と物的被害が発生したことはテレビや新聞の報道でご存じと思います。約3週間後、ミャンマー政府の要請に基づき派遣された23名からなる国際緊急援助隊医療チームに参加した臨床検査技師です。
エヤワディ管区ラブッタから3マイル(約4.8キロメートル)離れたゴルフ場で、テント770張りに被災者約6000名がキャンプ生活していました。5月5日に日本政府が物資供与したテントや毛布が使用されており、被災者の方々から感謝の言葉をいただいたことを報告いたします。我々は、そのキャンプの中央に十字テントの診療所を設置して9日間の診療活動を行いました。
整理券を配布して受付順を決めましたが、遅れてきた幼児は当然のように優先され、また僧侶に対しては順番を譲るミャンマーの人々の心配りに触れました。報道などから持っていたイメージは消え、親近感とともに違和感がなく「なんとなく日本人と似ているよな」って好意の持てる国民です。
キャンプのトイレは消毒剤が散布されており、塩素消毒された飲料水が供給されていました。心配された感染症の発生は、下痢症でコレラや赤痢を疑うような症例はありませんでしたが、顕微鏡検査でマラリア、迅速診断キットでロタウィルス、インフルエンザ、デング熱を診断できました。6月にインフルエンザやロタウィルスが流行しているとは、想像もできませんでした。ですから、この時期の熱帯地方からの帰国者の中には、インフルエンザやロタウィルスの感染者がいる可能性があります。
隊員23名と通訳・ドライバーの総勢40名は、過酷な環境(気温・湿度・雨・食・住)にもめげず、精いっぱいの力を出し尽くせたミッションだったと思います。
マニアックな写真がありますが、宿舎前から診療所に向かうバスの室内で採取したハマダラカ属(♀)、ヤブカ属、イエカ属の蚊さん達です。
突然の派遣でしたが、国際緊急援助隊医療チームに送り出していただいた病院長、中央検査部の皆さん、関係者の方々に、この場をかりて感謝申し上げます。