上白石 萌歌 さん
2000年生まれ、鹿児島県出身。2011年、第7回「東宝シンデレラ」オーディションにてグランプリを受賞し、デビュー。2016年、ミュージカル『赤毛のアン』で舞台初主演。2019年、映画『羊と鋼の森』で第42回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。映画、テレビドラマ、舞台、CMなどで幅広く活躍中。主な作品に「義母と娘のブルース」「パリピ孔明」など。2026年1月より放送の「パンダより恋が苦手な私たち」では、地上波連続ドラマ初主演を務める。また、adieu名義で音楽活動も行ない、2024年、約2年ぶりとなる ミニアルバム『adieu4』をリリースするなど、活躍の場を広げている。
戦争と平和を問い続けた作家・山崎豊子の『大地の子』舞台化にあたり、主要キャストに抜擢された上白石萌歌さん。「戦争経験者が減っている今、俳優には語り部としての役目もある」と、決意を新たに。また、どんな作品にも自然に溶け込む役づくりの秘訣を教えてくれました。
「『大地の子』という重みのある作品に対する緊張感はありますが、主人公の命を救い、のちに妻となる役どころとして、物語全体を温かく照らす灯火のような存在になれたら」と、製作発表の場で語っていた上白石萌歌さん。
稽古前の今の段階では、「史実がわかる文献を読みつつ、社会科の先生をしている父に、当時の日本と満州の関係や中国情勢についてたくさん質問しているところ」だそう。役づくりについて聞くと、「役と向き合うとき、自分がその人のことを一番理解したい。自分から発する感情にウソがないように演じたいから、一人の友達と接するように、彼女の心の内や運命を想像している」とのこと。「今回も役の心になり、一緒に手を取り合って舞台に立てればと思っています」
デビュー以降、めざましい活躍を続ける上白石さんだが、演じることへの原動力は、「ご飯と同じくらい、エンタメを愛していること」だという。
「私自身、自分のお芝居で落ち込むことがあっても、映画や舞台、ドラマに元気をもらって、再び芝居に飛び込んでいくという循環が繰り返されています。心の栄養素として自分を支えてきてくれた作品が数多くあるので、恩返しのつもりで、今度は私が、エンタメを通して誰かの心を元気づけられたら幸せですね」
文:みやじまなおみ 写真:大村祐里子 ヘアメイク:坂本怜加(Allure) スタイリスト:道端亜未(機関誌「済生」2026年1月)
舞台『大地の子』

1995年にNHKのスペシャルドラマとしても放送された、山崎豊子による同名小説を舞台化。第二次世界大戦の敗戦によって、満州で残留孤児となった主人公・陸一心(井上芳雄さん)が、中国人養父母への愛情と日本の実父との愛憎に揺れながらも、文化大革命の荒波を越え、日中共同の製鉄プラント事業を完成させるまでの物語。上白石萌歌さんは、のちに一心の妻となる看護師・江月梅を演じる。
●原作:山崎豊子『大地の子』(文春文庫)
●脚本:マキノノゾミ
●演出:栗山民也
●出演: 井上芳雄、奈緒、上白石萌歌、山西惇、益岡徹 ほか
【明治座】2025年2月26日(木)~3月17日(火)

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