社会福祉法人 恩賜財団 済生会(しゃかいふくしほうじん おんしざいだん さいせいかい)社会福祉法人 恩賜財団 済生会(しゃかいふくしほうじん おんしざいだん さいせいかい)

2016.07.05

三浦 春馬 さん

三浦 春馬 さん
1990年生まれ。茨城県出身。2008年、映画『恋空』で日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。14年には『永遠の0』で助演男優賞獲得。ドラマ『僕のいた時間』『わたしを離さないで』、映画『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』、舞台は地球ゴージャス『海盗セブン』、劇団☆新感線『ZIPANG PUNK?五右衛門ロック III』など多数の話題作に出演。2017年にはNHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」に出演予定。

新しいトライアルを重ねて、 一回りも二回りも成長したい。

快活な笑顔で、フレッシュな風を
颯爽(さっそう)と身にまといながら現れた三浦さん。
今回はなんと女装の「ドラァグクイーン」役で、
ブロードウェイミュージカルに初挑戦。
26歳の夏、燃える心の行方は…。

3年前ミュージカルの本場であるニューヨークのブロードウェイで話題の舞台「キンキーブーツ」を観(み)て、衝撃を受けた。日本版制作が決まるとローラ役に手を挙げ、本国のクリエイター陣に認められて念願の役を手中に。
「嬉(うれ)しさと同時に、大きなプレッシャーを感じました。僕のいまのスキルでは務まらない役だから」

演じる役は、内面にいろいろな思いや過去を背負って生きているドラァグクイーン。今までに演じたことのない役に自分がどう挑戦できるか。
「ヒールを履きこなすべく特訓中です。家で履いて歩いたり、掃除機をかけたり。結構足に負荷がかかります(笑)」

目下の課題は「歌唱力の底上げ」だ。単独で渡米しレッスンを受けながら、家でも防音室を購入して練習するという熱の入れよう。
「今年は役者として、一回りも二回りも成長したいんです」と、力をこめる。

子供のころ母に俳優養成所に連れていかれた、と笑う26歳。仕事前は「よぉしっ」と自らを鼓舞するように気合を入れる姿が印象的。撮影では「ギアを変えます」と表情を変えるなど、周囲を和ませるちょっとしたユーモアも忘れない。
ドラマや映画でも主演作が続く。そんな忙中の最高の楽しみは、意外とささやか。
「家で撮りためた大河ドラマの『真田丸』を観るとき…すっごく、普通でしょう?(笑)」

誕生日を迎えたこの春、同公演のロサンゼルスツアーの初日を鑑賞し、レッドカーペットを日本人キャスト代表として踏んだ。そのとき、よぎった想(おも)いは何か。
「日本人の僕が本場の舞台に立つことなんてかなわない、とこれまで思っていました。でも、スキルを積めば世界に挑戦することも可能かもしれない。それが今回わかったので、これからは語学も勉強していくつもりです」

新しいトライアルの炎は、すでに胸にある。

文:浜口恵美子 写真:安友康博 (機関誌「済生」2016年7月号)
Hair&Make-up:MIZUHO(vitamins)
Styling:TAKAO(D-CORD)
衣装:タートルネックカットソー/フィルメランジェ
【お問い合わせ】東京都渋谷区神宮前2-6-6 秀和外苑レジデンス 1F
(tel 03-6447-1107)

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ブロードウェイミュージカル
『キンキーブーツ』

ブロードウェイミュージカル『キンキーブーツ』

舞台はイギリス。経営不振に陥った老舗の靴工場の跡取り息子チャーリーは、ドラァグクイーンのローラに出会い、ドラァグクイーン専門のブーツ工場として再生させようとするが…。シンディ・ローパーが全曲作詞作曲し、2013年にトニー賞6部門を受賞した話題のミュージカルが、日本人キャストでついに初上演。

◆東京公演:7月21日(木)~8月6日(土)
新国立劇場 中劇場
◆大阪公演:8月13日(土)~8月22日(月)
オリックス劇場
◆東京凱旋公演:8/28(日)~9/4(日)
東急シアターオーブ
10月には本場アメリカから来日版も上演。日本人キャスト版とどちらもお見逃しなく。
脚本:ハーヴェイ・ファイアスタイン
音楽・作詞:シンディ・ローパー
演出・振付:ジェリー・ミッチェル
日本版演出協力・上演台本:岸谷五朗
出演:小池徹平、三浦春馬 他

 

三浦 春馬 さん