社会福祉法人 恩賜財団 済生会(しゃかいふくしほうじん おんしざいだん さいせいかい)
2021.07.01

茂木 欣一 さん

茂木 欣一 さん

時代を超えていける音楽だからこそ
僕はフィッシュマンズの楽曲を鳴らし続ける

ボーカルの佐藤伸治さんが急逝して22年。今なお新しいファンが生まれ、国内外で高い評価を受けるフィッシュマンズ。今夏には、デビュー30周年を迎えたバンド活動の軌跡を追ったドキュメンタリー映画も公開されます。ドラムス担当の茂木欣一さんにバンドへの想いを聞きました。

 ゲストボーカルを迎えたり、亡くなった佐藤さんのボーカル音源とセッションしたり。茂木さんは、フィッシュマンズを「伝説のバンド」ではなく「現役のバンド」として今も更新させている。「彼が残した歌詞・メロディーは普遍的で誰の心にも寄り添う曲ばかり。思い出の箱にしまっておくより、音楽を鳴らし続けてフィッシュマンズを知らない人たちにも届けたいと思ったんです。元の仲間たちも賛同してくれ、毎回、いろんなアイデアを出しながらバンドの可能性を追求しています」と、笑顔で語る。

 映画を製作するに当たっては、メンバーと最初に出会った大学キャンパスも訪れたという。「初めて彼の歌を聴いたとき、この人と絶対にバンドをやりたいと思った。人生の分岐点をあらためて振り返ることができました。偶然に思える瞬間の、どれが欠けても今の自分はここにいない。映画を通して、みなさんもそんなことを感じてくれたらうれしいですね」

 さて、東京スカパラダイスオーケストラの一員としても多忙な日々を送る茂木さん。一日中、頭の中で音楽が鳴り止まず、疲れやすさを感じることがあったそう。「ところが最近、犬を飼い始めて、行動をじっと観察していると不思議と無になれることに気づきました。自分をリセットする時間を大切にして、これからも音の力を伝えていくつもりです」

文:みやじまなおみ 写真:安友康博(機関誌「済生」2021年7月)
ヘアメイク:津田千昌

『映画:フィッシュマンズ』

『映画:フィッシュマンズ』

1990年代を駆け抜けたバンド、フィッシュマンズ。その作品は今も国内外で高く評価されている。だが、その道のりは平坦ではなかった。セールスの不調、レコード会社の移籍、相次ぐメンバーの脱退、1999年、ボーカリスト佐藤伸治の突然の死……。一人残された茂木欣一は、バンドを解散せずに佐藤の楽曲を鳴らし続ける道を選ぶ。その想いに仲間たちが賛同し、活動を再開。過去と現在のライブ映像、佐藤が残した言葉、メンバー・関係者の証言をつなぎ、デビュー30周年を迎えたフィッシュマンズの軌跡をたどる。

●監督:手嶋悠貴
●出演:佐藤伸治、茂木欣一、小嶋謙介、柏原譲、HAKASE-SUN、HONZI、関口“dARTs”道生、木暮晋也、小宮山聖、ZAK、原田郁子(クラムボン)、UA、ハナレグミ、YO-KING(真心ブラザーズ)、こだま和文 ほか
2021年7月9日(金)から新宿バルト9、渋谷シネクイントほか全国公開

茂木 欣一 さん


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