広末 涼子 さん
1980年、高知県出身。94年CMでデビューし、一躍注目を浴びる。その後、ドラマや映画など多方面で活躍。近年では、映画『鍵泥棒のメソッド』(12)で日本アカデミー賞優秀助演女優賞、ブルーリボン賞助演女優賞を受賞。映画『柘榴坂の仇討』(ざくろざかのあだうち)が公開中。
公式モバイルサイト flamme.mobi
日々手を抜かず、
想いのこしなく生きたい。
演じることが大好きで、取り組んできた女優という仕事。その意識が大きく変化したのは、3年半前の大震災のときだ。
「最初は無力感でいっぱいで。でも被災した皆さんを訪ねるとすごく喜んでいただけて、こんな幸せな職業はないと感じました。今はこの仕事が”使命”だと思っています」
作品に対する情熱、手を抜くことがない役づくりは、新作『想(おも)いのこし』でも発揮。プロのポールダンサーに扮(ふん)するため、腿(もも)が紫に腫(は)れ上がるほど3カ月の間、猛特訓。アザと筋肉痛を乗り越え、華麗なダンスを披露した。小学生の息子を残しつつこの世を去る母の役に、「演技中にあふれる感情を抑えるのに苦労した」と目を潤ませる。
「毎日精一杯悔いのないように、大切な人とともに生きていきたいと、この作品を通して改めて感じました」
大学時代の親友に医師がいる。その奮闘ぶりを知るだけに、「現実に日々生死と向き合う、大変な仕事。本当に尊敬しています」と語る。
オフの楽しみは友人とのおしゃべり会。
「日頃のグチを言い合ったり(笑)。最高の息抜きの時間ですね」
文:浜口恵美子 写真:吉川信之(2014年11月号)
衣装協力: PIPPICHIC
このアイコンがついている写真はクリックすると拡大できます