伊勢谷 友介 さん
1976年、東京都出身。東京藝術大学美術学部デザイン科修士課程修了。1999年、『ワンダフルライフ』で映画初出演。ドラマ『白洲次郎』『龍馬伝』など俳優として活躍するほか、監督として『カクト』など演出作品も。2009年、株式会社リバースプロジェクト設立。NHK大河ドラマ『花燃ゆ』に出演。
もしもこの世界を、
宇宙人の目で眺めたら。
本誌を手に取るなり、「いま地域密着型の医療と介護の新しい商品を考えていて……。若者の雇用も生み出せるような。興味あるお医者さんいないでしょうか」と話しはじめた。社会の問題解決のため、新しいシステムのデザインを常に模索しているという。
新作『ジョーカー・ゲーム』で演じた頭脳明晰な秘密組織の司令塔・結城も、そのデザインを巧みに図った人物と解釈する。
「彼はドライに戦前の世界と日本を見渡し、問題を解決すべく組織と作戦を構築していく感じが僕の考え方とすごく似ていると思いました」
日本屈指の知性派俳優と称される。クリエイターとして自分は社会に何ができるのか? 意識し始めたのは映画を撮った27歳のとき。「他人を幸せにすることが、自分の幸せとなる」と確信したのもその頃だ。
「人間は地球の未来に借金を背負った状態だと思います。だからいまこそ誰もが70億分の一の人間として、宇宙人の目線でこの世界を見渡し行動すべきではないでしょうか」
大河ドラマ『花燃ゆ』では吉田松陰役。
「僕は松陰先生が作った松下村塾を現代に興して、志を持った人を育てたいんです」
“宇宙人”の眼差しで夢を熱く口にした。
文:浜口恵美子 写真:吉川信之(2015年1月号)
スタイリスト:葛西信博(REBIRTH PROJECT)
ヘアメイク:ShinYa (PRIMAL)
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