社会福祉法人 恩賜財団 済生会(しゃかいふくしほうじん おんしざいだん さいせいかい)社会福祉法人 恩賜財団 済生会(しゃかいふくしほうじん おんしざいだん さいせいかい)

2013.02.10

朝日 健太郎 さん

朝日 健太郎 さん
1975年、熊本県生まれ。中学校でバレーボールを始め、法政大学時代には全日本大学選手権で優勝し、ユニバーシアードに出場。全日本代表に選出される。その後サントリーに入社し、Vリーグで活躍してチーム3連覇に貢献した。2002年、ビーチバレーに転向し、08年、白鳥勝浩氏とのペアで日本代表として北京五輪に出場した。昨年のロンドン五輪出場後、現役を引退した。現在(株)フォーバル勤務。

五輪アスリートから、スポーツを楽しむ伝道師へ

 酒を片手に、ワイワイと大騒ぎ。チームの勝敗よりボールの行方に一喜一憂。昨年のロンドン五輪ビーチバレー会場では、敵味方関係なく競技そのものを楽しむ光景があった。
「大歓声とともに、凡プレーには容赦ない罵声が飛んでくる。日本とは違う、試合自体を大らかに楽しむ現地の観戦スタイルに、スポーツ文化の深さを感じましたね」

2mの精悍な身体に、どこか飄々(ひょうひょう)とした空気をまとう。子どもの頃はスポーツ選手になるとは想像もしなかったとか。
「とっても運動が苦手な子で(笑)。僕の場合は成長とともに少しずつ、スポーツへの思いがふくらんできた形ですね」
バレーボール選手として活躍したのち、ビーチバレーに転向。「自分が主役となり試合を作れる」ことに醍醐味(だいごみ)を感じたという。

スポーツへの思いが「最高にふくらみ切った」五輪の後、現役引退を決意。四半世紀にわたる競技人生に幕を閉じた。引退後はスポーツ振興活動を全国各地で精力的に繰り広げる。小、中、高校を巡り、子どもたちにバレーボールを通して、スポーツを楽しむことをたっぷりと伝える予定だ。
「スポーツは苦しいという、皆のネガティブな観念を変えたい。いわば”世直し”。僕の笑顔を皆に分けたいですね」

文:浜口恵美子 写真:吉川信之 (2013年2月号)

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現役引退後の活動

テレビや講演のほか、NPO法人日本ビーチ文化振興協会の理事長を務めるなど、多方面で活躍中。社会貢献活動にも精力的に取り組み、2014年2月に開催される「東京マラソン2014」では、昨年に引き続きチャリティランナーとして参加予定。自身2度目のフルマラソンにチャレンジする。