社会福祉法人 恩賜財団 済生会(しゃかいふくしほうじん おんしざいだん さいせいかい)社会福祉法人 恩賜財団 済生会(しゃかいふくしほうじん おんしざいだん さいせいかい)

2023.12.01

西尾 まり さん

西尾 まり さん

天才子役と謳うたわれ、その後も第一線で活躍を続ける俳優・西尾まりさん。大人になってからの役柄で多いのはダントツ1位で「看護師」。点滴を扱う手つきも慣れたもの。あまりの手際のよさに医療指導のプロも驚いたそうです。そんな西尾 […]

天才子役とうたわれ、その後も第一線で活躍を続ける俳優・西尾まりさん。大人になってからの役柄で多いのはダントツ1位で「看護師」。点滴を扱う手つきも慣れたもの。あまりの手際のよさに医療指導のプロも驚いたそうです。そんな西尾さんが次の舞台で演じるのは? また、子育てしながらの役づくりについて聞きました。

「物語の設定は現代に近いのですが、とても懐かしさを感じる大人のファンタジーです。そして、言葉が美しい! 唯一無二の個性を持つ草彅剛さんを主演に迎えて、一緒にこの世界観をお客さまにお届けしたいですね」と、『シラの恋文』について語る西尾まりさん。

 ここで演じるのもやはり看護師。「なぜこんなに多いのかわかりませんが、病院にいそうなんじゃないでしょうか。それもベテランのちょっと怖い系。でも、自分が入院したとき、貫禄のある看護師さんに安心感を覚えたので、私でよければそれでいいのかな?」と笑う。

 プライベートでは2人のお子さんを育てるお母さん。すると、台詞せりふ覚えも生活の場が中心になる。「以前は子どもが寝静まってから声に出して覚えていたのですが、最近は犬(愛犬せつ)の散歩中が定番。ブツブツいいながら歩くので、その分、散歩が長くなりました。ただ、せつは保護犬なので、外が怖くて早く家に帰りたい。でも、私は頭に台詞を入れないと帰れない。そのせめぎ合いが続いています(笑)」

 長いキャリアのなかでも、「今が一番楽しい」と西尾さん。「若いときは悩みに埋没していた時期もありましたが、結婚し、子どもを産んで、いろいろな壁を乗り越えたら、今を大事に、自分に『がんばれ!』とエールを送れるようになりました。人生経験に無駄はないんだなと思います」

文:みやじまなおみ 写真:安友康博(機関誌「済生」2023年12月)
ヘアメイク:藤原羊二(UM)

シス・カンパニー公演『シラの恋文』

シス・カンパニー公演『シラの恋文』

海が美しく一望できるサナトリウムにやってきた鐘谷志羅(草彅剛)。彼を迎え入れたのは、さまざまな事情を抱えた施設の住人や職員たち。そこで志羅には、ある運命に導かれた出会いが待っていた・・・・・・。

●作:北村想
●演出:寺十吾
●出演:草彅剛、大原櫻子、段田安則、工藤阿須加、鈴木浩介、西尾まり、田山涼成 ほか
【京都公演】2023年12月9日(土)~17日(日) 京都劇場
【福岡公演】2023年12月22日(金)~28日(木) キャナルシティ劇場
【東京公演】2024年1月7日(日)~28日(日) 日本青年館ホール

西尾 まり さん


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