社会福祉法人 恩賜財団 済生会(しゃかいふくしほうじん おんしざいだん さいせいかい)社会福祉法人 恩賜財団 済生会(しゃかいふくしほうじん おんしざいだん さいせいかい)

2017.02.06

瀧本 美織 さん

瀧本 美織さん
たきもと・みおり 1991年、鳥取県出身。2010年、映画『彼岸花』で女優デビュー。同年、NHK連続テレビ小説「てっぱん」で主役・村上あかりを演じ、全国のお茶の間で愛される存在に。その後も「美男ですね」「妻はくノ一」「キャリア」など話題作に出演。2013年、『貞子3D2』で映画初主演。同年、ジブリ作品『風立ちぬ』のヒロイン・里見菜穂子で初の声優を務めた。透明感あふれる歌声で音楽活動も展開。2016年には『狸御殿』でミュージカルに初挑戦した。

まっすぐで一途な役ばかりじゃなくちょっと悪い女の子も演じてみたい。

ゆったりとした語り口が
穏やかな人柄を感じさせる瀧本美織さん。
女優業だけでなく、ジブリ作品『風立ちぬ』での声優、
音楽活動でも評価され、幅広い才能を発揮。
その声を生かした音楽劇で飛躍を遂げる!

そばにいる人をホッとさせるような笑顔の持ち主。3月に上演される舞台『マリウス』(演出:山田洋次)ではヒロインのファニーを演じる。

「あの”寅さん”の下地にもなった、山田監督にとってゆかりの深い作品に声をかけていただいて光栄です。でも、プレッシャーより期待のほうが大きい。舞台というエネルギッシュな場で密な時間を過ごせるかと思うと、今から楽しみです」と意欲的。役柄については「ファニーは内面の覚悟を表に出さず、好きな男性を見送る芯の強い女性。一度こうと決めたら突っ走るところは私も似ているかもしれません」。

幼い頃から「表現することで人を元気づけたり、笑顔にさせたりする仕事をしたかった」という瀧本さん。実は11歳のときダンス&ボーカルユニットのメンバーとしてデビュー。6年間、実家のある鳥取と東京を行ったり来たりしながら活動を続けてきた。

「ダンスと歌は今でも好きで、空いている時間でダンスレッスンをしてもらったり、家で歌ったり。声を出すとすごくリラックスできるんです。息抜きと同時に、自分の気持ちを切り替えるスイッチになっています」

『マリウス』は歌やダンスが盛り込まれた音楽劇。山田監督がつくる世界観と瀧本さんの透明感あふれる声と演技がどんな化学反応を起こすのか、期待が高まる。さて、女優として今後チャレンジしたいことは?

「いつもまっすぐな役を演じさせてもらうことが多いので、ちょっと悪い女の子もやってみたいんです」

チャレンジ精神旺盛な25歳。柔和な笑顔が真剣な表情に変化した。

文:みやじまなおみ 写真:吉川信之(機関誌「済生」2017年2月)
ヘアメイク:松本未央(GON.)
スタイリスト:高野夏季

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『音楽劇 マリウス』

『音楽劇 マリウス』

原作は山田監督の代表作『男はつらいよ』シリーズの原点ともいえるフランスの人気喜劇。フランス・マルセイユの港町に育ち、船乗りとして航海に出ることを夢見るマリウス(今井翼)と、幼馴染のファニー(瀧本美織)はお互いに想い合う仲。やっと気持ちが通じ合い結ばれるが、幸せもつかの間、マリウスは船に乗るチャンスをつかみ、ファニーは彼の夢を叶えるため身を引き、長い船旅に送り出してしまう…。その後、ファニーはマリウスの子を妊娠したことがわかり…。

●出演:今井翼、瀧本美織、広岡由里子、有薗芳記、田中利花、阿南健治、綾田俊樹、林家正蔵、柄本明 ほか
●脚本・演出:山田洋次
●原作:マルセル・パニョル(「マリウス」「ファニー」より)
●2017年3月6日(月)~27日(月)日生劇場(東京千代田区)にて上演予定
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瀧本 美織 さん