社会福祉法人 恩賜財団 済生会(しゃかいふくしほうじん おんしざいだん さいせいかい)社会福祉法人 恩賜財団 済生会(しゃかいふくしほうじん おんしざいだん さいせいかい)

2018.05.02

三浦 貴大 さん

三浦 貴大 さん
1985年生まれ、東京都出身。2010年、『RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語』で映画デビュー。主な出演作に映画『サムライフ』『進撃の巨人』『追憶』、ドラマ『探偵の探偵』『リバース』、舞台『二都物語』『クラウドナイン』など。今春映画『ばぁちゃんロード』(4月14日から)、『四月の永い夢』(5月12日から)が公開。秋には主演映画『栞』の公開を控える。

焼き鳥屋のカウンターで常連さんとおしゃべり。いまの僕の「元気の素」です。

ミステリアスな家族模様を描いた傑作劇の舞台に立つ三浦さん。実は舞台で大のニガテとしているモノ、そして日々のエネルギーを補給するある場所とは?

びっしりと緻密(ちみつ)にセリフが書き込まれた岩松了氏の戯曲。読み終えたとき、一編の読み物として面白さに感動し、「この不思議な空気感をどう作るか」と楽しみになった。

三兄弟の次男役。見どころは人物同士の会話の妙だ。
「相手役のセリフひとつで受け方を無限に変えられるのがこの作品の魅力。観てくれる皆さん全員に僕が感じた楽しさを持って帰ってもらいたいですね」

舞台出演は本作で3度目。実は「観るのは好きだけど、人前で演じるのは緊張してすごく苦手」と苦笑する。

「お客さんのリアクションが気になっちゃうんですよ。前作の経験ですが、僕が独りで舞台で演じていた時、お客さんがバッグを開けて何かを取り出したのに気づいたんですね。その瞬間、長セリフがすべて飛んで思い出せなくなっちゃった(笑)。そんな意味で舞台は僕にとってスリリングなんです」

オフは専ら家で漫画とゲームでくつろぐという32歳。週に3回は20分間のランニングで汗を流すのが健康習慣だ。「どんなに好調でもきっちり20分だけ。その時間を延ばしたり縮めたりは絶対にしない」のが継続の秘訣(ひけつ)らしい。

活躍を支えるバイタリティーの源は「いろんな人と話すこと」。週に5回は独りで行きつけの焼き鳥店に立ち寄り、カウンターで様々な年代の人と言葉を交わす。

「みんな僕のことは役者と思ってなくて、ひどい扱いなんですよ。あるとき僕がサインを求められたのを見た常連さんから『三浦って有名だったんだね~』って感心されて。僕は『一応テレビ出てます』と。なかには『俺はお前の映画なんて観ねえぞ。酔っぱらっているいまよりも演技が面白いわけないからな!』って言う人もいて(笑)。そんなおしゃべりをしているうちに、元気になってくるんですよね」

その会話は芝居の勉強にもすごくなっているとも語る。
最近は真面目な役が続いたから「今度はヘンな奴の役をしてみたい」と抱負も。この春からは新しい趣味を始めようかと思案中だ。

「ダンスか、楽器か。ギターを練習してバンドを組むかも。でも絶対に表に出さない。お客さんはいらないです(笑)」

文:浜口恵美子 写真:吉川信之
ヘアメイク:KEN
スタイリスト:涌井宏美
衣裳協力:ジャケット・シャツ・パンツ(いづれもROL)・
Tel:0422-20-4555武蔵野市吉祥寺本町1-26-1JK吉祥寺ビル105

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M&Oplays プロデュース
「市ヶ尾の坂ー伝説の虹の三兄弟」

「市ヶ尾の坂ー伝説の虹の三兄弟」
撮影:三浦憲治

1992年、田園都市計画が進む市ヶ尾の坂で暮らす三人兄弟。状況に抗うすべとてなく懸命に生きていこうとする母なき兄弟と、三人と触れ合うことになった母になることが出来ぬ美貌の人妻の、絵合わせのような家族の物語。岩松了の傑作戯曲を26年ぶりに再演&新演出。

作・演出:岩松了
出演:大森南朋、麻生久美子、三浦貴大、森優作、池津祥子、岩松了
2018年5月17日(木)~6月3日(日)東京都 本多劇場
6月5日(火)宮城県 電力ホール
6月7日(木)福島県 白河文化交流会館コミネス
6月9日(土)・10日(日)大阪府 梅田芸術劇場 シアー・ドラマシティ
6月12日(火)富山県 富山県民会館ホール
6月14日(木)・15日(金)愛知県 日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール
6月17日(日)静岡県 三島市民文化会館 大ホール

 

三浦 貴大 さん