社会福祉法人 恩賜財団 済生会(しゃかいふくしほうじん おんしざいだん さいせいかい)社会福祉法人 恩賜財団 済生会(しゃかいふくしほうじん おんしざいだん さいせいかい)

2015.03.25

大沢たかお さん

大沢たかお さん
1968年、東京都出身。モデル活動を経て、ドラマ『君といた夏』『星の金貨』で注目を集める。以後、映画『世界の中心で、愛をさけぶ』『解夏』『地下鉄に乗って』など、話題作に出演。脳外科医役のドラマ『JIN-仁-』では橋田賞を受賞した。NHK大河ドラマ『花燃ゆ』に小田村伊之助役で出演中。

熱い想いをこめた、
“命のバトン”を渡したい

 始まりはひとつの歌との出会いだった。アフリカで働く日本人医師を歌った『風に立つライオン』。「愛や悩みが僕の琴線に触れて」心揺さぶられたと語る。
5年以上前、さだ氏の曲を基にした映画原作と主演を熱望。ついに想(おも)いを結実させた。 主人公は、ケニアの僻地医療に渾身(こんしん)で取り組む青年医師。「群れから離れ、逆境に立っても必死で前向きに生きる姿」は、まさに風に立つ孤高のライオン。泰然と進むさまは本人像とも重なるが、首を振る。
「僕は彼よりずるいし自分に甘い。生き方が男として、敬意を持てるんです」
一カ月以上にわたる大規模ロケを敢行したアフリカは、自身で幾度か訪れた地だ。
「子どもたちの目の輝きなど日本にない何かをを感じるね」

朗らかな声と、飾らない率直な物言い。どこか大陸的な雰囲気を漂わせ語る姿が印象的。幾度も演じてきた医師は「ないと社会が成立しない職業」と実感する。
時代と国を超え意思を託す”命のバトン”が主題。「受け止め方は観る人の自由」と前置きしつつ、「自分なりに医療に携わる人の想いも含めてバトンに熱をこめました。生きる勇気を受け取ってもらえたら嬉(うれ)しいです」

文:浜口恵美子
写真:安友康博
ヘアメイク:神川成二
スタイリスト:壽村太一

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『風に立つライオン』

『風に立つライオン』

シュバイツァーの伝記に感銘を受け医師となった航一郎は、1987年、大学病院からケニアの研究施設に派遣される。過酷な環境を前に戦傷病院への転籍を決意し、奮闘する。ある日心身に大きな傷を負った少年兵ンドゥングと出会い、航一郎は彼の心の闇に真正面から向かっていくが…。87年発表のさだまさしの楽曲を小説化、映画化。壮大なスケールで描いた。

出演:大沢たかお、石原さとみ、真木よう子ほか/監督:三池崇史/原作:さだまさし「風に立つライオン」(幻冬舎刊)。
3月14日(土)全国公開

(C)2015「風に立つライオン」製作委員会

 

大沢たかお さん