あるときはダンディな正統派二枚目。あるときは軽妙でコミカルなキャラクター。デビューから40年、多彩な役を演じてきた。
8月の舞台では、江戸っ子で昔気質の、昭和の親父役を演じる。いままで演じたことのない役柄だが、「いい意味で、皆の期待を裏切る演技を見せたい」と意気込む。
役柄と同じく、実生活でも二人の娘の父親。物語のように、もし娘の恋人が自分よりも年上の男だったら…?
「舞台のラストで僕は『ウォォーッ!!』と絶叫するんだけど、同じように雄叫びをあげるだろうな」と悩ましげな父親の顔に。
趣味は30代から始めたテニス。仕事を離れるとすぐに近所のコートへ向かうとか。
「テニスって笑えるんですよ。ミスするたびに、みんなで大笑いするのが楽しいの。僕にとって貴重なストレス解消法です」
端正に語ったかと思うと、突然、人懐こい笑顔が弾ける。その瞬間がなんとも”おちゃめ”で、ユーモラスだ。
「僕、実はすごく怖がりでして。手にマメができたくらいで、すぐ病院に駆け込んじゃう。先生からあきれられていますが、病院の皆様方、今後ともよろしくお願いします」
文:浜口恵美子 写真:安友康博(2014年8月号)
ヘアメイク:隅田たくみ 衣装:ARMANI EXCHANGE
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