済生会は、明治天皇が医療によって生活困窮者を救済しようと明治44(1911)年に設立しました。100年以上にわたる活動をふまえ、日本最大の社会福祉法人として全職員約64,000人が40都道府県で医療・保健・福祉活動を展開しています。
済生会は、405施設・437事業を運営し、66,000人が働く、日本最大の社会福祉法人です。全国の施設が連携し、ソーシャルインクルージョンの推進、最新の医療による地域貢献、医療と福祉のシームレスなサービス提供などに取り組んでいます。
主な症状やからだの部位・特徴、キーワード、病名から病気を調べることができます。症状ごとにその原因やメカニズム、関連する病気などを紹介し、それぞれの病気について早期発見のポイント、予防の基礎知識などを専門医が解説します。
全国の済生会では初期臨床研修医・専攻医・常勤医師、看護師、専門職、事務職や看護学生を募集しています。医療・保健・福祉にかかわる幅広い領域において、地域に密着した現場で活躍できます。
一般の方の心身の健康や暮らしの役に立つ情報を発信中。「症状別病気解説」をはじめとして、特集記事や家族で楽しめる動画など、さまざまなコンテンツを展開しています。
5月23日、80歳の三浦雄一郎氏は世界最高齢でのエベレスト登頂に成功した。成功に至るまでの日常のトレーニングは超人的である。60歳ごろ生活習慣病になり、これを克服する。成功しようとする意志が原動力になったのだろう。
私たちの世代では、病気の話題になると俄然(がぜん)、盛り上がる。「腰痛だったけれど、○○病院で良くなった」、「彼はがんで手術したが、経過は良くないらしい」などと話が途切れない。病気や体力の衰えが共通の悩みである。
最近、会社や役所を退職した旨の挨拶状をいただくことが多い。「しばらく体を休めた後に、これまでの経験を生かして地域社会に貢献したい」が常套句(じょうとうく)であるが、休養期間は一向に明けない。体力は毎日鍛えないと衰える一方で、社会的活動の始動を妨げる。
5月18日、私の故郷の富山県で環境問題について講演をした。同級生の氷見長徳・島井碩哉両君も参加してくれた。両君とも個性的な人生を送り始めた。
氷見君は、大手メーカーのデザイナーとして勤務した後、画家として独立。光風会に所属し、日展に9回入選している。富山県の散居村などの風景をテーマにした作品である。生まれ故郷を心から愛しているのだろう。
島井君は、富山テレビ放送の役員を退職後、講習会に通って技術を取得し、プロの植木職人となった。マスコミ界とは全く異なる分野で、心意気を感じさせる転職である。腕は確かである。枝切りを高い脚立に乗って行う。私と同年齢にもかかわらず、体の平衡感覚が抜群である。最近言われるロコモ(ロコモティブシンドロームの略)とは縁遠い。
各自が自分のエベレストを目指している。私もいくつかの人生の目標を抱いている。実現のためには老化現象と戦わなければならない。体力と精神力を養うために、今年2月からは毎晩40分間のジョギングを始めた。最初のころは100メートルで息が切れた。
亀のように焦らないで、今日も頂上を目指して行動している。
1946年富山県高岡市生まれ。69年東京大学法学部卒業、厚生省に入る。自治省、総務庁、在英日本大使館、厚生省社会・援護局長などを経て2003年環境事務次官に就任。08年5月から済生会理事長。現在、日本障害者リハビリテーション協会会長、富山国際大学客員教授なども務めている。著書に「環境福祉学の理論と実践」(編著)「社会福祉の原理と課題」など多数。