済生会は、明治天皇が医療によって生活困窮者を救済しようと明治44(1911)年に設立しました。100年以上にわたる活動をふまえ、日本最大の社会福祉法人として全職員約64,000人が40都道府県で医療・保健・福祉活動を展開しています。
済生会は、405施設・437事業を運営し、66,000人が働く、日本最大の社会福祉法人です。全国の施設が連携し、ソーシャルインクルージョンの推進、最新の医療による地域貢献、医療と福祉のシームレスなサービス提供などに取り組んでいます。
主な症状やからだの部位・特徴、キーワード、病名から病気を調べることができます。症状ごとにその原因やメカニズム、関連する病気などを紹介し、それぞれの病気について早期発見のポイント、予防の基礎知識などを専門医が解説します。
全国の済生会では初期臨床研修医・専攻医・常勤医師、看護師、専門職、事務職や看護学生を募集しています。医療・保健・福祉にかかわる幅広い領域において、地域に密着した現場で活躍できます。
一般の方の心身の健康や暮らしの役に立つ情報を発信中。「症状別病気解説」をはじめとして、特集記事や家族で楽しめる動画など、さまざまなコンテンツを展開しています。
私は、毎晩健康のために小学生に追い越されてしまうスローなジョギングを45分間楽しんでいる。最近は10時を過ぎてからにしているが、暑さは和らいでくれない。
7月中旬に仕事で一週間英国に滞在したが、英国も異常に暑かった。BBC*のニュースのトップは、日本と同様に連日猛暑関連であった。
英国は高緯度にあり、本来夏でも涼しい。ほとんどの家庭でクーラーを設置していない。私が宿泊した安ホテルもクーラーはなかった。申し訳なさそうに小型の扇風機が部屋の片隅に置いてあったが、効果がない。窓を全開にして寝たが、やはり暑かった。
今年は北半球の各地が暑い。地域によっては干ばつ、洪水、山火事などの大規模な災害が発生している。
私は、この地球全体の異常気象が地球温暖化の進行と関係が深いのでは心配する。関連性が否定できないと、今年のような酷暑が今後もずっと続く。
地球温暖化は18世紀半ばからの産業革命で石炭、石油といった化石燃料を燃焼させ、炭酸ガスなどの温室効果ガスを大量に大気中に放出してきた結果生じている。地球の平均気温は、産業革命前に比べて0.7℃以上上昇した。2~3℃以上上昇すると、気象現象や生態系に決定的な影響を与える。人類を含めた生物の生存も危ない。手を拱(こまぬ)いている余裕がない。
私は、北極の氷床の急減を懸念している。北極が暖かくなると、北極海やシベリアに氷結していたメタンの大気中への放出が始まる。メタンの温室効果は、炭酸ガスの20倍以上あるので、地球温暖化が一層進むという悪循環になり、人類は後戻りのできない滅亡コースに陥る。
地球温暖化進行を防止するため、先進国、途上国を問わず、すべての国の行政、企業、団体、家庭などあらゆる人は、積極的に取り組まなければならない。病院や社会福祉施設も例外でない。
私は、3年前から関心を有する人たちと研究会を設立し、社会福祉施設などでの地球環境問題解決への貢献方策の開発に取り組んでいる。障害者や高齢者が働く事業所で、廃アルミから水素を発生させ、燃料電池に活用しているのもその一つである。世界で初めての試みである。これは今年9月20日午後、東京ビッグサイトでの国際福祉機器展でシンポジウムとして発表することにしている。
* 英国放送協会。イギリスの公共放送局
1946年富山県高岡市生まれ。69年東京大学法学部卒業、厚生省に入る。自治省、総務庁、在英日本大使館、厚生省社会・援護局長などを経て2003年環境事務次官に就任。08年5月から済生会理事長。現在、日本障害者リハビリテーション協会会長、富山国際大学客員教授なども務めている。著書に「環境福祉学の理論と実践」(編著)「社会福祉の原理と課題」など多数。