済生会は、明治天皇が医療によって生活困窮者を救済しようと明治44(1911)年に設立しました。100年以上にわたる活動をふまえ、日本最大の社会福祉法人として全職員約64,000人が40都道府県で医療・保健・福祉活動を展開しています。
済生会は、405施設・437事業を運営し、66,000人が働く、日本最大の社会福祉法人です。全国の施設が連携し、ソーシャルインクルージョンの推進、最新の医療による地域貢献、医療と福祉のシームレスなサービス提供などに取り組んでいます。
主な症状やからだの部位・特徴、キーワード、病名から病気を調べることができます。症状ごとにその原因やメカニズム、関連する病気などを紹介し、それぞれの病気について早期発見のポイント、予防の基礎知識などを専門医が解説します。
全国の済生会では初期臨床研修医・専攻医・常勤医師、看護師、専門職、事務職や看護学生を募集しています。医療・保健・福祉にかかわる幅広い領域において、地域に密着した現場で活躍できます。
一般の方の心身の健康や暮らしの役に立つ情報を発信中。「症状別病気解説」をはじめとして、特集記事や家族で楽しめる動画など、さまざまなコンテンツを展開しています。
今年秋は、デンマーク、ベルギーへと続けて出張する予定だったが、新型コロナのために中止になった。
いずれも初めて訪問する国で、楽しみだった。最近はヨーロッパの社会政策の変化が激しい。文献やネットで情報は得られるが、現地で人に会い、現場を見ないと、本質がしっかりとつかめない。
来年、同じ日程で訪問する予定だが、新型コロナ次第だ。
海外旅行は、ハプニングが付きものだ。どんな人にも失敗談がある。
到着した空港でたいがい戸惑う。最近、空港が巨大化し、迷子になる。案内標識も親切でない。
ロンドン・ヒースロー空港は、私が滞在した35年前に比べ、10倍くらいの広さになり、全く分からなくなった。5年前エディンバラへの乗り継ぎで、入国手続きに時間がかかってしまい、乗り遅れてしまった。簡単に手続きできる別のルートがあると後で知った。
逆に、ヨーロッパの地方都市の空港に降りると、案内所がない。これが国際空港かと思う。深夜に到着するとタクシーがなく、怪しげな人間がうろついていると、ドキッとする。
最近、情報化が急速に進んだので、ITに習熟しない私は、海外旅行では苦労する。
空港のチェックインが機械処理だったり、市内の交通機関もクレジットカードやプリペイドカードでないと切符が買えなかったりして、戸惑う。私と同じようなアフリカから来た人が、ロンドンの地下鉄の切符の自動販売機で悪戦苦闘し、長い列ができていた。後ろの人がイライラする。手助けする駅員がいないのが、日本人には理解できない。
海外旅行での不快さの代表は、スリや窃盗などの犯罪に遭うことだ。私などはお金を持っていないと見抜かれているので大丈夫だが、被害の経験話は、よく耳にする。
ローマで少年に囲まれて財布を強奪された、パリで電車の扉の近くに立っていた時、男がパソコンを脇から奪って降りていったなどと身近な人から聞いた。
真偽のほどは保証できないが、ある国で時計と指輪を付けて腕を観光バスの窓から外に出していた日本人が、刀で手首を切り落とされたという怖い話を聞いた。
手首の話は別にして、いろいろ失敗はあっても、海外旅行は得るものが大きい。
1946年富山県高岡市生まれ。69年東京大学法学部卒業、厚生省に入る。自治省、総務庁、在英日本大使館、厚生省社会・援護局長などを経て2003年環境事務次官に就任。08年5月から済生会理事長。現在、日本障害者リハビリテーション協会会長、富山国際大学客員教授なども務めている。著書に「環境福祉学の理論と実践」(編著)「社会福祉の原理と課題」など多数。