済生会は、明治天皇が医療によって生活困窮者を救済しようと明治44(1911)年に設立しました。100年以上にわたる活動をふまえ、日本最大の社会福祉法人として全職員約64,000人が40都道府県で医療・保健・福祉活動を展開しています。
済生会は、405施設・437事業を運営し、66,000人が働く、日本最大の社会福祉法人です。全国の施設が連携し、ソーシャルインクルージョンの推進、最新の医療による地域貢献、医療と福祉のシームレスなサービス提供などに取り組んでいます。
主な症状やからだの部位・特徴、キーワード、病名から病気を調べることができます。症状ごとにその原因やメカニズム、関連する病気などを紹介し、それぞれの病気について早期発見のポイント、予防の基礎知識などを専門医が解説します。
全国の済生会では初期臨床研修医・専攻医・常勤医師、看護師、専門職、事務職や看護学生を募集しています。医療・保健・福祉にかかわる幅広い領域において、地域に密着した現場で活躍できます。
一般の方の心身の健康や暮らしの役に立つ情報を発信中。「症状別病気解説」をはじめとして、特集記事や家族で楽しめる動画など、さまざまなコンテンツを展開しています。
みなさんは「カロリーゼロ」「糖質オフ」といった食品表示を気にしますか? 語感のよさに魅かれて購入することもあるかもしれません。実はこの表示、「健康増進法」「食品表示法」といった法律に基づいた明確なルールがあるのです。第3回は、知っておくと役立つ食品表示の豆知識をご紹介。ぜひ、お菓子選びの参考にしてください。
食品のカロリーに関する表示のルールは「健康増進法」という法律で決められています。「カロリーゼロ」や「ノンカロリー」といった表示は、食品100gあたり5kcal未満(飲料の場合は100 ml あたり5kcal 未満)にエネルギーを抑えていれば表示できることになっています。「カロリーゼロ」と記されている食品だからといって、必ずしもエネルギー量が「ゼロ」であるとは限りませんが、通常のものに比べれば低エネルギーであることに変わりはありません。それに比べ、「カロリーオフ」や「カロリー控えめ」という表示は、食品100gあたり40kcal以下(飲料の場合は100ml あたり20kcal 以下)であれば表示できるのです。カロリーオフという響きに安心して、500 mlのペットボトル飲料を1本飲んだら、実は100kcalも摂取していたなんてことにも。言葉の響きに惑わされず、栄養成分表示のカロリーを確認するよう心がけましょう。
栄養表示の一例
ここで表示に関してもう一つ、今からでもすぐに使える知識をお伝えします。店頭で販売されている食品には、パッケージに「原材料名」が表示されています。この原材料名は、「食品表示法」という法律で、たくさん使用している順に記載するよう決められています。そのため、原材料名の先頭に「砂糖」や「果糖ブドウ糖液糖」と表記されているお菓子には要注意です。なによりも糖質が多く入っているという証拠といえるからです。例えば、食パンやフランスパンといった一般的なパンであれば、一番多く使用されている原材料「小麦粉」から表記されるのですが、ジャムパンやあんパンなどの菓子パンの場合、「砂糖」や「イチゴジャム」「つぶあん」といった小麦粉以外の原材料から表記されていることが多いのです。
原材料名一例
「砂糖不使用」と表記してあっても、甘味を感じるお菓子を食べたことはありませんか? その甘さの理由は、砂糖の代わりに「低甘味料」を使用しているからです。低甘味料とは、砂糖の何倍もの甘さがあるため、少量の使用で甘味が得られるアスパルテームや、甘さは砂糖と変わらないものの、体内で代謝されないため血糖への影響が少なくなるエリスリトールなどを指します。
アミノ酸を原料に作られる人工甘味料のアスパルテームは、砂糖に似た甘味がありますが、血糖値にはほとんど影響せず、インスリンの分泌にも刺激を与えません。こうした、血糖値やインスリン分泌への影響が少ない低甘味料は、ダイエット食品や健康食品によく含まれています。
どうしても甘いものを食べたくなったときは、低甘味料が使われているお菓子を選んでみてはどうでしょうか?
松尾 歩実
滋賀県病院
栄養科 管理栄養士