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2013年1月16日

生活困窮者問題シンポジウムが開催されました

生活困窮者問題シンポジウムが開催されました

生活困窮者問題シンポジウム「今、貧困を考える」が12月22日、東京都港区・明治学院大学で開かれました。日本の貧困の形態をきちんととらえ、これからの生活困窮者支援に何が必要かを実践者・研究者・学生・地域住民が一緒に考えようと、済生会・同大学・港区が共催したものです。区民や本会メディカル・ソーシャルワーカー(MSW)、学生ら約200人が詰めかけ、会場は満杯となりました。

午後1時半から炭谷茂・本会理事長の挨拶のあと、NPO法人北九州ホームレス支援機構の奥田知志理事長が「第三の困窮~ホームレス支援から見えたもの~」と題して基調講演。経済的に豊かになったはずの日本で、なぜ新たな形の「困窮」が生まれ出ているのかについて語りました。奥田氏は現場での支援活動を通じて「従来の経済的、身体的困窮に加え、地縁・血縁・社(企業)縁の脆弱化によって困窮者と社会とをつなぐ人がいないという関係的困窮が貧困を拡大する要因の一つとなっている」と分析。「困窮者と既存の社会的支援をコーディネートする第4の縁が必要で、今後は困窮者に総合的に寄り添い続ける伴走型支援が必要」と述べました。

休憩をはさみ、同大社会学部の新保美香教授がコーディネーターを務め、炭谷理事長▽河合克義・同大社会学部教授▽港区高輪地区総合支所区民課の川上真二生活福祉係長▽奥田氏がシンポジストとなり、問題点や進むべき方向について意見を出し合いました。
この中で炭谷理事長は済生会の取り組みと、被差別地域及びその周辺でも困窮が広がっていることを紹介。河合教授は、大都市で独り暮らし高齢者が急増し、社会的孤立を深めていると指摘しました。川上係長は、ケースワーカーとして現場からとらえた生活保護の実態を報告。奥田理事長は、増加している若年困窮者の対策には自立を促す総合的伴走支援が必要であり、東日本大震災の被災者と都市部の困窮者を併せて支援する事業をスタートさせることを紹介しました。
4氏の意見を踏まえ、会場で隣り合った人同士のバズ・セッションが行われました。さらに、各シンポジストの鋭い視点に参加者からの質問も相次ぎ、これからの支援策を建設的に提起し合っていました。最後に新保教授が「支援には困窮者について知ること、その情報を共有することが重要」と総括しました。

シンポジウムは4時間半に及び、港区保健福祉支援部の岡本輝之・生活福祉調整課長の挨拶で終了しました。

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