済生会は、明治天皇が医療によって生活困窮者を救済しようと明治44(1911)年に設立しました。100年以上にわたる活動をふまえ、日本最大の社会福祉法人として全職員約64,000人が40都道府県で医療・保健・福祉活動を展開しています。
済生会は、405施設・437事業を運営し、66,000人が働く、日本最大の社会福祉法人です。全国の施設が連携し、ソーシャルインクルージョンの推進、最新の医療による地域貢献、医療と福祉のシームレスなサービス提供などに取り組んでいます。
主な症状やからだの部位・特徴、キーワード、病名から病気を調べることができます。症状ごとにその原因やメカニズム、関連する病気などを紹介し、それぞれの病気について早期発見のポイント、予防の基礎知識などを専門医が解説します。
全国の済生会では初期臨床研修医・専攻医・常勤医師、看護師、専門職、事務職や看護学生を募集しています。医療・保健・福祉にかかわる幅広い領域において、地域に密着した現場で活躍できます。
一般の方の心身の健康や暮らしの役に立つ情報を発信中。「症状別病気解説」をはじめとして、特集記事や家族で楽しめる動画など、さまざまなコンテンツを展開しています。
病院の外来診療として医師ががん患者さんと対話する「がん哲学外来」を描いたドキュメンタリー映画「がんと生きる 言葉の処方箋」が完成、5月3日の東京・新宿武蔵野館を皮切りに各地で順次、上映されます。この中には、福井県済生会病院集学的がん診療センターの宗本義則センター長も登場。治療の枠を超え、生活や就労なども含めて患者さんを支える同院のがんへの取り組みや、外科医としての思いを語っています。
がん哲学外来は2008年、順天堂大学病院の樋野興夫教授(現名誉教授)が始めました。患者さんの余命や治療そのものへの不安・不満に医師が耳を傾け、一緒に問題を考えていこうというものです。講演会や患者カフェなどで賛同者が増え、全国に広がっています。
そうした広がりに野澤和之監督が注目し、東邦薬品などが出資する製作委員会をつくり、メガホンを取りました。樋野先生と樋野先生の考えに共鳴して実践する宗本先生、がんを体験し哲学カフェを広める3人のサバイバー。その5人を主人公として、「言葉の力」によって生きる勇気が生まれていく様子を描いています。
途中、ご自身もがんにかかり、入院を余儀なくされた野澤監督は、実際に樋野先生の言葉が心の支えになったそうです。「今は死ぬまでがんとどう付き合っていくか、試される時代です。この映画で一人ひとりががんと向き合う勇気、そして希望を持ってもらえればうれしい」とのメッセージを寄せています。
宗本センター長は「言葉の処方箋の意味は各々の立場や場面で受け止め方が変わり、まるで言葉が命を持っているよう。がん患者さん、そのご家族、医療者にぜひ見ていただきたい映画です」と話しています。
現在、決まっている上映スケジュールは、
▽5月3~9日・新宿武蔵野館
▽5月11~24日・シネマスコーレ(名古屋)
▽5月下旬予定・UPLINK(東京・渋谷)
▽6月8~21日・第七藝術劇場(大阪)
▽6月15~21日・京都シネマ。
問い合わせは、がん哲学外来映画製作委員会
福井県済生会病院済生記者:宮下祥恵