済生会は、明治天皇が医療によって生活困窮者を救済しようと明治44(1911)年に設立しました。100年以上にわたる活動をふまえ、日本最大の社会福祉法人として全職員約64,000人が40都道府県で医療・保健・福祉活動を展開しています。
済生会は、405施設・437事業を運営し、66,000人が働く、日本最大の社会福祉法人です。全国の施設が連携し、ソーシャルインクルージョンの推進、最新の医療による地域貢献、医療と福祉のシームレスなサービス提供などに取り組んでいます。
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夏になると流行する手足口病。今年は特に全身に水疱が激しくできるタイプが多く、この流行は8月も続くとみられます。手足口病について川口総合病院小児科の内藤朋巳(ないとう・ともみ)先生に聞きました。
手足口病は、38~39℃の発熱に伴い、手のひらや足、口の粘膜などを中心に5~7mmの小さい水疱(水ぶくれ)ができる病気で、2~3歳の子どもに多く、保育園などで”夏風邪”として流行します。国立感染症研究所がまとめた報告では、全国3,000箇所の小児科で、7月15日~21日の患者数は1病院あたり8.09人。大流行した2011年に迫る勢いです。
手足口病の原因ウイルスは、唾液や便に含まれています。口から感染するので、予防には、外出後や食事前に手洗いを徹底することが重要です。
内藤朋巳先生
「病名のイメージから、手や足、口の中だけに水疱ができると思いがちですが、水疱は全身にできることも。特に今年は、全身に水疱が激しくできるタイプが流行しており、手のひらには1、2個しかないのに、腕やお尻、口の中にはビッシリと水疱ができる患者さんもいます」と内藤先生は話します。
ウイルスには免疫ができますが、ウイルスのタイプは数種類あるため、昨年や一昨年かかっていたとしても、また手足口病にかかる可能性があります。水疱に気づいたら、水疱瘡(みずぼうそう)などの他の病気との区別をつけるためにも、一度小児科を受診しましょう。
内藤先生は、「口の中に水疱ができると、痛くて水が飲みにくくなって脱水症状を起こしやすくなるので、注意が必要です。少しでもよいので、10分ごとに水を飲ませてあげてください」とアドバイスしています。
「のどの痛みがひどくて何も食べられなくなったり、グッタリとした様子になったりしたら、再度受診してください。また、発熱がひどく、吐き気や頭痛を伴う場合は、脳や髄膜にウイルスが行っている可能性も。その場合は、入院治療が必要になります」と治療中の注意点について話しています。