済生会は、明治天皇が医療によって生活困窮者を救済しようと明治44(1911)年に設立しました。100年以上にわたる活動をふまえ、日本最大の社会福祉法人として全職員約64,000人が40都道府県で医療・保健・福祉活動を展開しています。
済生会は、405施設・437事業を運営し、66,000人が働く、日本最大の社会福祉法人です。全国の施設が連携し、ソーシャルインクルージョンの推進、最新の医療による地域貢献、医療と福祉のシームレスなサービス提供などに取り組んでいます。
主な症状やからだの部位・特徴、キーワード、病名から病気を調べることができます。症状ごとにその原因やメカニズム、関連する病気などを紹介し、それぞれの病気について早期発見のポイント、予防の基礎知識などを専門医が解説します。
全国の済生会では初期臨床研修医・専攻医・常勤医師、看護師、専門職、事務職や看護学生を募集しています。医療・保健・福祉にかかわる幅広い領域において、地域に密着した現場で活躍できます。
一般の方の心身の健康や暮らしの役に立つ情報を発信中。「症状別病気解説」をはじめとして、特集記事や家族で楽しめる動画など、さまざまなコンテンツを展開しています。
瀬戸内海の離島住民の健康を支える国内唯一の巡回診療船「済生丸」(166トン)が8月2日、広島県呉市安浦町の塩谷地区でドック検診を実施しました。塩谷地区では今年2回目。当日の担当は済生会呉病院ですが、社会福祉法人広島厚生事業協会「府中みくまり病院」のスタッフも乗船し、「こころの健康相談」を行いました。
塩谷地区は島ではありませんが、陸からのアクセスが悪い医療過疎地。特に高齢の住民にとっては年2回、巡回してくる済生丸が貴重な診療の機会になっています。
この日、検診を受けたのは15人。8時30分、ほぼ定刻通りに到着した済生丸にさっそく乗り込み、慣れた足取りで待合室へ。そこでまず、府中みくまり病院(精神科、神経科、心療内科)の大森信忠先生の講話が行われました。今回のテーマは「高齢者の不眠」。大森先生のわかりやすい解説に、参加者は熱心に耳を傾けていました。同病院では、済生会の過疎地診療を支援する目的で2010年から済生丸の巡回診療に参加し、地域住民の精神保健を支えてきました。
約15分間の講話のあと、呉病院による検診(血圧・心電図測定、採尿・採血、腹部超音波検査、胸部・胃X線検査、医師の診察など)が始まりました。順番を待つ参加者一人ひとりに、府中みくまり病院・地域医療連携室の井川友美恵さん(精神保健福祉士)が「講話はどうでしたか」「最近眠れていますか」と声をかけていました。
住民の皆さんは検査を受けることがどこか楽しそうです。「検診のたびに、いつも健康でよかったと思います」(定年後毎回検診を受けている60代男性)、「ここに嫁に来てからずっと済生丸で検診を受けています」(近くの団地に住む70代女性)と、済生丸での検診が生活の一部になっている様子がうかがえます。
検診を終え、下船する住民
済生丸は昭和37年から50年以上にわたり、広島県のほか岡山、香川、愛媛の4県の島々を中心に巡回し、医療アクセスに恵まれない人たちの健康を守り続けています。