江戸から現代まで白衣のファッションショー
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埼玉県久喜市・済生会栗橋病院で、江戸時代から現代までの看護師の制服を紹介する「白衣の歴史ファッションショー」が5月16日、開催されました。5階講堂に手作りのステージが設けられ、各時代の白衣に身を包んだ現役の看護師がウォーク、会場を訪れた約130人に披露しました。
昨年に続き2度目の企画で、今回は初めて江戸時代も披露されました。「看護師」という言葉はまだなく「看病中間(かんびょうちゅうげん)」と呼ばれていたことなど、時代背景を紹介するナレーションの後に、モデルがスポットライトを浴びて登場。当時は白衣もなく、着物の袖をたすきで留めて、女性は髪を白い手ぬぐいで覆っていました。江戸時代のわらべ歌にのってモデルはステージを歩きながら緊張の面持ちでポーズをとっていました。
モデル17人は全員当院の看護師で、15種類の白衣を着用し、各時代の流行歌に合わせて披露しました。男性看護師用の白衣ができたのは平成初期、昭和20年代は白衣とともに軍服、40年代には学ランも登場し、会場からは歓声が上がっていました。
会場を訪れた昭和50年代の看護師は「当時は綿で乾きにくかった」と白衣の思い出を語り、70代の入院患者は「懐かしくて涙が出そうになった」と目を潤ませながら話していました。
ファッションショーは、ナイチンゲールの誕生日5月12日にちなんで制定された「看護週間」のイベントの一つ。このほかに健康測定や看護・栄養・薬・福祉相談も行われました。白衣は、ナガイレーベン社とオンワード商事が特別に提供してくださいました。
埼玉県済生会栗橋病院済生記者:古瀨裕一