社会福祉法人 恩賜財団 済生会(しゃかいふくしほうじん おんしざいだん さいせいかい)社会福祉法人 恩賜財団 済生会(しゃかいふくしほうじん おんしざいだん さいせいかい)

2024.05.26

香川・高松でヤングケアラーを考えるシンポジウム


 ヤングケアラー問題をテーマにした第13回済生会生活困窮者問題シンポジウムが5月25日、かがわ国際会議場で開かれ、地域住民や福祉関係者ら約120人が参加しました。
 家事や家族の介護など、本来は大人が担うとされている役割を、子どもが日常的に行なうことで学業や友人関係に影響がでるヤングケアラー。社会的認知度がいまだに低く、教育・福祉・医療を始めとする行政機関の意識の高まりが期待されます。

 午後1時、炭谷茂済生会理事長と大西秀人高松市長があいさつ、島根大学法文学部法経学科の宮本恭子教授が「ヤングケアラーを生まない社会に向けて-予防的ヤングケアラー支援の重要性-」と題して講演、「周囲の大人がヤングケアラーに気づくことが重要。子どもが達が話しやすい機会・場所をつくることが大切」と訴えました。

 シンポジウムでは、一井眞比古香川県済生会支部長がコーディネーターを務め、シンポジスト4氏が「ヤングケアラー問題を考える 新たなヤングケアラーを生まないための予防策」をテーマに行ないました。
 香川県子ども女性相談センター次長で児童福祉司・公認心理師の藤原誠氏は、「子どもたちを支援する機関が連携し、関係者が自分事として捉えることが重要」と語りました。高松市健康福祉局こども女性相談課・課長・藤澤晴代氏は、「市が取り組んできた実態調査・研修やホームページ・SNS・リーフレット等での周知を引き続き行ない早期発見・支援へつなげる」と解説しました。
 香川スクールソーシャルワーカー協会・会長・岡本久二代氏は、「子どもたちがSOSを出せるようスクールソーシャルワーカーが信頼される存在になる」と言及しました。千斗枝グローバル教育研究所・代表・山中千枝子氏は、「子どもの変化を見逃さないためにも、地域とのコミュニケーション、孤立させないための居場所を作ることが必要」と訴えました。 
 ディスカッションでは、①ヤングケアラーを見つける課題②支援のための工夫・留意点③ヤングケアラーを生まない社会を議論しました。

 最後に香川県済生会病院の若林久男院長があいさつして閉会しました。

済生会本部総務部広報課 河内淳史

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