社会福祉法人 恩賜財団 済生会(しゃかいふくしほうじん おんしざいだん さいせいかい)
2020.05.22

そもそも、ウイルスってなに?

新型コロナウイルスの感染が世界中で拡大する中、感染防止対策や治療のこと、生活上の問題など、連日たくさんの“コロナ情報”が飛び交っています。でも、こんなにも私たちに影響を及ぼしているのに、本当のところはよく知らないかも……そもそもウイルスって? 細菌と違うの? 子どもも大人も今さら聞けない「きほんのき」の話、始めます。

ウイルスってなに?

人間の身体に入って、病気にさせる病原体の一種をウイルスと呼びます。病原体には、ウイルスのほかに細菌や真菌(カビ)、寄生虫などがあって、大きさや構造によって分類されます。細胞はないけど遺伝子を持つウイルスはとても曖昧な存在で、「生物ではない」「いや、生物である」と学者の間でも意見が割れるところ。平たくいうと「自力で増えることができず、動植物の細胞を借りて子孫を増やす最小単位のもの」ということになります。

生物じゃないとしたら、どうやって生きているの?

細胞のないウイルスは、ほかの生物(宿主)の細胞の中に入って、その機能を借りてたんぱく質やエネルギーをつくり、自らをコピーして増殖します。自力では増殖できないので、次の宿主を見つけないと生き残れません。だから、ウイルスにとって咳やくしゃみなどの症状は、人間から人間(動物)へ自らのコピーを広げるのに好都合だといえます。

ちなみに、細菌はウイルスと違って細胞を持っています。栄養さえあれば自らをコピーして増えることができます。人間の身体には100兆個を超えるたくさんの細菌がいて、大腸菌など人間を病気にさせる悪い細菌がいる一方、乳酸菌やビフィズス菌など人間の生活に役立つ細菌もいるんです。

細菌はウイルスと違って細胞を持っています

大きさや形は?

ウイルスの大きさはnm(ナノメートル/1nmは1mmの100万分の1)という非常に小さい単位で、一般的に数10~300nmほど。新型コロナは約100 nmで、1円玉の20万分の1のサイズといえば分かりやすいでしょうか。ちなみに、細菌はμm(マイクロメートル/1μmは1mmの1000分の1)という単位で、一般的なウイルスの数倍~数10倍の大きさがあります。

ウイルスは種類によっていろんな形をしていて、新型コロナやインフルエンザは球形、エボラはひも状の形をしています。新型コロナは脂質の殻(エンベロープ)が遺伝子を覆っていて、表面には宿主の細胞に入り込むための鍵(スパイク状のたんぱく質)が付いています。

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