済生会は、明治天皇が医療によって生活困窮者を救済しようと明治44(1911)年に設立しました。100年以上にわたる活動をふまえ、日本最大の社会福祉法人として全職員約64,000人が40都道府県で医療・保健・福祉活動を展開しています。
済生会は、405施設・437事業を運営し、66,000人が働く、日本最大の社会福祉法人です。全国の施設が連携し、ソーシャルインクルージョンの推進、最新の医療による地域貢献、医療と福祉のシームレスなサービス提供などに取り組んでいます。
主な症状やからだの部位・特徴、キーワード、病名から病気を調べることができます。症状ごとにその原因やメカニズム、関連する病気などを紹介し、それぞれの病気について早期発見のポイント、予防の基礎知識などを専門医が解説します。
全国の済生会では初期臨床研修医・専攻医・常勤医師、看護師、専門職、事務職や看護学生を募集しています。医療・保健・福祉にかかわる幅広い領域において、地域に密着した現場で活躍できます。
一般の方の心身の健康や暮らしの役に立つ情報を発信中。「症状別病気解説」をはじめとして、特集記事や家族で楽しめる動画など、さまざまなコンテンツを展開しています。
高齢者や認知症患者のケアとして近年、注目を集めている「ユマニチュード」の講習会が1月23日、東京都港区の済生会中央病院講堂で開かれました。全国の済生会病院などから看護部長ら約130人が参加しました。
ユマニチュードはフランスで生まれたケア法の一つ。患者や対象者に対等な一人の人間(ヒューマン)として尊重し接するという哲学的な考えを基に、具体的にはケアの中で「見つめる」「話しかける」「触れる」「(自分で)立つ」などを意識して行うことで、症状が大幅に改善したり悪化を防止できたりする症例が数多く報告されています。
日本では、国立病院機構東京医療センター総合内科の本田美和子医師が初めて紹介。2012年から国立病院機構を中心に研修会などを開催して広め、今年3月からはいよいよ一般向けの研修も始まります。
全国済生会看護部長会(会長 熊谷雅美)は、日本の病院や福祉施設では実際にユマニチュードに当たる機会が多いのは看護・介護職であることに着目。いち早く開催にこぎつけました。これまでは本田医師が中心となって講習会などの運営に当たっていましたが、今回はサポート役に回り、同医療センターの盛真知子看護師ら看護職5人がインストラクターとして講義や実技研修を進めました。同日の研修では、ユマニチュードについての講義の後、どのように患者さんを見つめるのか、どのように立ちあがってもらうかなど、具体的な技術が紹介されました。
高齢者や認知症ケアはすでに大きな課題となっており、ユマニチュードは効果的な対応策の一つになることが期待されています。ただ、現場の看護職・介護職は多忙な環境に置かれており、十分、時間を取って患者さんや高齢者の方々に接することができるかなど問題も残されていますが、済生会看護部長会はそうした課題に一つずつ取り組んで高齢社会に対応していきたいと思います。
全国済生会看護部長会会長 熊谷雅美