社会福祉法人 恩賜財団 済生会(しゃかいふくしほうじん おんしざいだん さいせいかい)
2015.01.23

初めて看護職のユマニチュード研修会


高齢者や認知症患者のケアとして近年、注目を集めている「ユマニチュード」の講習会が1月23日、東京都港区の済生会中央病院講堂で開かれました。全国の済生会病院などから看護部長ら約130人が参加しました。

ユマニチュードはフランスで生まれたケア法の一つ。患者や対象者に対等な一人の人間(ヒューマン)として尊重し接するという哲学的な考えを基に、具体的にはケアの中で「見つめる」「話しかける」「触れる」「(自分で)立つ」などを意識して行うことで、症状が大幅に改善したり悪化を防止できたりする症例が数多く報告されています。

日本では、国立病院機構東京医療センター総合内科の本田美和子医師が初めて紹介。2012年から国立病院機構を中心に研修会などを開催して広め、今年3月からはいよいよ一般向けの研修も始まります。

全国済生会看護部長会(会長 熊谷雅美)は、日本の病院や福祉施設では実際にユマニチュードに当たる機会が多いのは看護・介護職であることに着目。いち早く開催にこぎつけました。これまでは本田医師が中心となって講習会などの運営に当たっていましたが、今回はサポート役に回り、同医療センターの盛真知子看護師ら看護職5人がインストラクターとして講義や実技研修を進めました。同日の研修では、ユマニチュードについての講義の後、どのように患者さんを見つめるのか、どのように立ちあがってもらうかなど、具体的な技術が紹介されました。

 高齢者や認知症ケアはすでに大きな課題となっており、ユマニチュードは効果的な対応策の一つになることが期待されています。ただ、現場の看護職・介護職は多忙な環境に置かれており、十分、時間を取って患者さんや高齢者の方々に接することができるかなど問題も残されていますが、済生会看護部長会はそうした課題に一つずつ取り組んで高齢社会に対応していきたいと思います。

全国済生会看護部長会会長 熊谷雅美

  • Twitter
  • Facebook
  • LINE