済生会は、明治天皇が医療によって生活困窮者を救済しようと明治44(1911)年に設立しました。100年以上にわたる活動をふまえ、日本最大の社会福祉法人として全職員約64,000人が40都道府県で医療・保健・福祉活動を展開しています。
済生会は、405施設・437事業を運営し、66,000人が働く、日本最大の社会福祉法人です。全国の施設が連携し、ソーシャルインクルージョンの推進、最新の医療による地域貢献、医療と福祉のシームレスなサービス提供などに取り組んでいます。
主な症状やからだの部位・特徴、キーワード、病名から病気を調べることができます。症状ごとにその原因やメカニズム、関連する病気などを紹介し、それぞれの病気について早期発見のポイント、予防の基礎知識などを専門医が解説します。
全国の済生会では初期臨床研修医・専攻医・常勤医師、看護師、専門職、事務職や看護学生を募集しています。医療・保健・福祉にかかわる幅広い領域において、地域に密着した現場で活躍できます。
一般の方の心身の健康や暮らしの役に立つ情報を発信中。「症状別病気解説」をはじめとして、特集記事や家族で楽しめる動画など、さまざまなコンテンツを展開しています。
現代人の必須アイテムとなったスマートフォンやパソコン。しかし、スマートフォンを中心とした電子機器のデジタルディスプレイから発生する「ブルーライト」によって、健康被害が生じることをご存じでしょうか?
ブルーライトは太陽光線にも含まれ、紫外線に次いで波長が短く、強いエネルギーを持った光です。近年のさまざまな研究によって、ブルーライトは体内リズムを調整し、健康を維持する上で重要な役割を果たすことが明らかになってきました。しかし、その一方で、電子機器類の普及によって日常生活でブルーライトを浴びる機会が増え、長時間にわたって刺激を受けることによって目の疲れや痛み、頭痛が生じるほか、体内リズムが狂って全身に悪影響が及び、睡眠障害、肥満、がんなどを発症する可能性が高いことも分かってきました。
東京都済生会中央病院小児科部長の荒木清先生は、ブルーライトが原因と考えられる昼夜逆転、それによって生じる不登校や慢性連日性頭痛など、小児・思春期の健康被害を指摘しています。
ブルーライトの強い刺激を目が受けると、脳は朝だと判断して覚醒します。そのため、夜間にスマートフォンなどを使用すると眠れなくなり、昼間起きていられなくなります。体内リズムが崩れた結果、頭痛を引き起こしたり、不登校となったりしてしまうのです。スマートフォン、ゲーム機、パソコンモニター、液晶テレビなどはどれもブルーライトを発生させますが、なかでもスマートフォンからの発生量は突出して多いのが特徴です。2014年3月の内閣府発表によると、日本の一般家庭の約55%がスマートフォンを所有しています。青少年(満10歳~満17歳)では約57%が所有し、高校生の所有率は約83%に達しています。
荒木先生は「子どもの健康を守るためには、まずは夜間のブルーライトを制限することが重要」として、次のような制限基準を提言しています。
・スマートフォン、パソコンなどの使用は一日3時間以内とする
・20時以降、就寝前2時間以内はできるだけ使用しない
・使用時はブルーライトカット眼鏡を着用する
親が子守りで使用するケースも見られるスマートフォンですが、便利さの裏に危険性があることを十分に把握し、上手に付き合って健康を守るようにしましょう。