社会福祉法人 恩賜財団 済生会(しゃかいふくしほうじん おんしざいだん さいせいかい)
2016.01.28

早期発見、早期治療が重要です 加齢で起こる眼の病気

早期発見、早期治療が重要です 加齢で起こる眼の病気

日常生活で視覚から得られる情報は8割以上ともいわれるように、眼はとても重要な器官です。しかし、加齢とともに細胞は衰え、眼の病気も増加します。他の病気同様、早い段階での発見や治療が大切です。定期的な検診で眼の健康を守りましょう。

知っておきたい眼のしくみ

眼球水平断面図
眼球水平断面図

人間はどのようにして物が見えるのでしょう?
右図のように、眼の角膜から入った光は、水晶体と硝子体を通って網膜に届きます。その刺激が視神経を伝わって脳に届き、映像として認識されます。この光を伝えていく過程のどこかに障害が発生することによって、眼の病気が起こります。たとえば、白内障は水晶体が濁ることによって引き起こされ、緑内障は視神経が障害されることで起こります。

代表的な眼の病気

眼の病気の多くは、加齢が原因で起こります。年齢とともに細胞が劣化することで、異常な細胞が出現するからです。加齢に伴う主な眼の病気を表にまとめました。

病名 症状
緑内障 視野の欠けや狭窄。特に運転中の視認が難しくなる
白内障 色調が見えにくい、まぶしい
加齢黄斑変性 視野の中心がぼやける
老眼 小さな字や物が見えにくい
網膜剥離 浮遊物が見える(飛蚊症)、閃光が見える(光視症)ことが突然増える
ドライアイ 眼に突然の灼熱感や痛みを感じ、涙が出る

厚生労働省から発表されている平成26年患者調査によると、日本で一番多い眼の病気は緑内障、次いで白内障です。一般的に、眼の病気の治療には目薬が使用されますが、白内障に関しては安全性の高い手術があります。緑内障に関しては、眼圧を下降させることにより、視機能を保持させます。多くの眼の病気は早期に発見し進行を遅らせることで、生涯にわたって視力を確保することが可能です。そのためには定期的に眼の検診を受け、眼に違和感がある場合は、我慢をせず早めに医師に相談しましょう。

代表的な眼の病気と患者数

予防のポイント

「眼の健康」=「身体の健康」です。眼の健康を維持するためにも、規則正しく健康的な生活を心がけましょう。

ポイント1

よく食べる!

緑黄色野菜を中心に、1日3食しっかり食べましょう。緑黄色野菜にはビタミンなどの栄養がたっぷり含まれています。

ポイント2

よく眠る!

ストレスを溜めない生活が大切。疲れているときはしっかりと休み、適度な運動を行いましょう。

ポイント3

規則正しい生活を!

健康な生活は、健康な習慣から始まります。早寝早起きを心がけ、規則正しい生活をしましょう。

スマホに注意! 正しい使い方で、眼をいたわって

今や多くの人が持っているスマートフォン。現代人には欠かせないとても便利な道具ですが、一方で、眼の健康には甚大な悪影響を及ぼす可能性があります。その理由は大きく分けて、以下の3つがあります。

1 長時間ピントを合わせ続けることで、眼の筋肉が疲弊
2 まばたきの減少によって眼が乾燥
3 画面から出る「ブルーライト」で体内時計が狂い、うつ病や不眠症などの原因に

スマホに注意! 正しい使い方で、眼をいたわって これらのような健康被害を予防し、快適なスマホライフを送るためにも、使用の際は以下の点に注意しましょう。

・なるべく画面との距離を保つ(50㎝以上)
・長時間の使用は避ける(50分使ったら10分の休憩を)
・まばたきを意識的に行い、目の乾燥を防ぐ
・時々遠くを見る、目のピント調節を変える
・就寝の1~2時間前は使わない

安藤 伸朗

解説:安藤 伸朗

新潟第二病院
眼科部長