腫れ
この症状が現れる主な病気 45件
- 蜂窩織炎
- 流行性耳下腺炎
- 扁桃炎
- 踵骨骨端症(セーバー病、シーバー病)
- 月経前不快気分障害(PMDD)
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- 梅毒
- 智歯周囲炎
- 悪性リンパ腫
- 椎間板ヘルニア
- 化膿性関節炎
- 関節リウマチ
- 縦隔腫瘍
- A群溶血性レンサ球菌(溶連菌)咽頭炎
- 膝靭帯損傷
- 声帯ポリープ
- 亀頭包皮炎
- 腓骨筋腱脱臼
- 眼瞼炎
- ユーイング肉腫
- 紅板症
- 陰のう水腫
- マレットフィンガー
- 痔核
- 小児がん(子どものがん)
- 鼠径(そけい)ヘルニア
- 小児アレルギー
- 蕁麻疹(じんましん)
- パスツレラ症
- 口腔がん
- 乳がん
- 麦粒腫
- 風疹
- 脳挫傷
- 精索捻転症
- 外傷性脳内血腫
- アキレス腱周囲炎
- 眼部帯状疱疹
- 骨形成不全症
- 混合性結合組織病(MCTD)
- 唾液腺炎
- 猫ひっかき病(バルトネラ症)
- ウイルス性結膜炎
- 母斑症
- 局所性脳損傷
- 慢性リンパ性白血病
腫れとは、炎症などが原因で、組織や臓器・器官が膨らんで隆起することをいいます。医学的には「腫脹(しゅちょう)」や「腫大(しゅだい)」と呼ばれます。腫れには、全身に現れるもの(むくみ)と、特定の部位に現れるものがあり、組織に水分や血液成分等が過剰にたまったり、増加したりすることで起こります。
腫れは、炎症の四大徴候(腫れ、痛み、赤み、発熱)の一つとされていますが、一方で炎症以外の理由で起こることもあります。たとえば細胞増殖によってできる腫瘍によっても、腫れが生じることがあります。
どんな人に、どんなときに現れるか
年齢や性別を問わず、日常生活で多くの人が経験する皮膚表面の腫れには、主に次のようなものがあります。
また、内科的な病気に伴って起こる腫れもあります。
また、薬剤の影響で腫れ(むくみ)が起こることもあります。ワクチンを含め注射の後に、刺入部位が一時的に腫れることなどもあります。
このように、腫れの原因は非常に多岐にわたります。
虫刺されや外傷など、原因が明らかな場合には、応急手当をし、腫れやその他症状の程度に応じて医療機関の受診を検討してください。しばらく様子をみる場合にも、腫れがさらに悪化したり、発熱を伴ったり、症状が改善しないなどの際には受診しましょう。
内科的な病気が原因で起こる腫れの場合には、まず病気そのものの治療が必要です。次のような腫れの場合には、早急に医療機関を受診してください。
どんな病気が関係しているか
「腫れ」の症状が現れる主な病気の中で、発症頻度の高いもの、特徴的なもの、注意が必要なものをとりあげました。病気についてさらに知りたい場合はリンク先をご参照ください。
症状とその特徴 |
説明 |
疑われる主な病気 |
---|---|---|
・腫れ ・痛み ・内出血(あざ) |
転倒や転落、衝突など、体外からの衝撃によって、筋骨組織が損傷する |
打撲 捻挫 骨折 |
・まぶたの縁が赤くなる、押すと(時に触れなくても)痛む ・涙目、光線過敏 ・目の異物感 |
まぶたの縁にある分泌腺に常在菌が感染することで炎症が起こり、赤く丸い腫れができる |
ものもらい(麦粒腫) |
(虫に刺された部位) ・腫れ ・赤み、かゆみ、痛み |
何らかの虫に刺されることに対する皮膚の炎症反応として腫れが起こる |
虫刺症 |
・急に現れて1日以内に消える紅斑、膨疹(腫れ) ・かゆみ |
何らかの理由で皮膚の肥満細胞からヒスタミンが放出されて生じる |
|
・足や指の関節(特に足の親指の付け根)の激しい痛み ・赤み ・ムズムズ、ピリピリする |
血液中の尿酸値が上昇したことで関節内に生じる尿酸塩結晶を白血球が処理する際、急性関節炎(痛風発作)が起こる。男性に多い |
|
・(初期)関節のこわばり、強い痛み ・(進行期)関節の脱臼、変形 |
免疫異常によって関節に炎症が起こり、腫れや強い痛みとともに軟骨や骨が破壊されて関節が変形する。女性に多い |
チェックポイント
(1)次のような症状の有無を確認する
- 腫れの部位はどこか(一部分か、全身か)
- 腫れはいつから始まりどのくらい続いているか
- 腫れ以外の自覚症状はあるか(あればどのような症状か)
- 1日の中で腫れの状態に変動はあるか(例:夕方になると腫れる、など)
- 腫れとともに、息苦しさやせき、腹痛や吐き気、頻脈や動悸、不安感などがあるか
※ある場合は救急車を呼んでください
(2)次のような環境を確認する
- 腫れの原因で思い当たるものはあるか
- 腫れる前に活動していた場所や食べ物の内容
- 現在、患っている病気はあるか
- 飲んでいる薬やサプリメントの種類
- アレルギーの有無
解説:泉 学
済生会宇都宮病院
内科系診療部長補佐・総合診療科 主任診療科長
※所属・役職は本ページ公開当時のものです。異動等により変わる場合もありますので、ご了承ください。
※診断・治療を必要とする方は最寄りの医療機関やかかりつけ医にご相談ください。