社会福祉法人 恩賜財団 済生会(しゃかいふくしほうじん おんしざいだん さいせいかい)

2020.08.26

紅板症

erythroplakia

解説:浜川 裕之 (西条病院 歯科口腔外科センター長)

紅板症はこんな病気

潰瘍ができたり患部が盛り上がったりすることもある、口の粘膜が赤くなる病気です。触ったり、刺激物を食べたりすると痛みがあり、舌、歯肉、口蓋などに見られます。感染や炎症で赤くなる病気とは異なります。まれな病気ですが、白板症よりも悪性率が高い病気で、約半分はがん化します。

紅板症の原因

正確な原因は分かっていません。白板症と同じく、次のような口の中の慢性的なさまざまな刺激などが考えられます。

・アルコール
・タバコ
・不良補綴物(ふりょうほてつぶつ=合っていないかぶせ物)
・ビタミンA,Bの不足
・加齢
 など

紅板症の診断

口腔粘膜が境界明瞭な鮮紅色のビロード状になります。類似した病気である白板症や口腔カンジダ症の紅班型、扁平苔癬(かゆみを伴う発疹が現れる病気)、口内炎などとの鑑別が必要です。

境界が明瞭で赤くなる紅板症

紅板症の治療法

がん化する確率が高いので、手術で取ることをお勧めします。術後も長期的に経過観察が必要です。

刺激痛を伴う赤色の粘膜肥厚があれば、紅板症である可能性があるため要注意です。

口腔粘膜が赤すぎる、あるいは白すぎる状態はよくないと覚えておきましょう。特に粘膜が赤くなる紅板症は白くなる白板症よりもがんになる可能性が大きく、悪い状態だといえます。白板症と同じく確実な予防法はありませんが、日ごろからしっかりとブラッシングをして、口を清潔に保ちましょう。また、尖った詰め物は紅板症の原因と考えられるので、歯科医院で研磨してもらいましょう。口腔を観察して気になるものが見つかったら、口腔外科を受診してください。

浜川 裕之

解説:浜川 裕之
西条病院
歯科口腔外科センター長


※所属・役職は本ページ公開当時のものです。異動等により変わる場合もありますので、ご了承ください。

  • Twitter
  • Facebook
  • LINE

関連記事

  1. 白板症(病名から探す | 2020.8.12)
  2. 口腔ケアで感染症予防(病気解説特集 | 2017.12.25)
  3. 歯周病(歯周炎)(病名から探す | 2017.7.24)