社会福祉法人 恩賜財団 済生会(しゃかいふくしほうじん おんしざいだん さいせいかい)

頭痛 頭痛

頭痛は誰もが経験し得るありふれた症状で、その種類は数多くあります。安静にすれば軽快するものが大部分ですが、なかには対応が遅れると生命に危険が及ぶものもあります。

特に、脳卒中(くも膜下出血脳梗塞など)による頭痛は一刻も早く治療を受ける必要があります。下記のような特徴がある頭痛の場合は救急車を呼んでください。

  • 突然の発症
  • 激しい頭痛(初めて、これまでの人生で最悪、雷に打たれたような)
  • 見え方や言葉がおかしい、手足のしびれ吐き気嘔吐などがある
  • だんだん強く、回数が多くなってくる
  • 意識が低下する、失神する

頭痛には、原因となっている病気がある頭痛(二次性頭痛)と、原因の病気がほかにない頭痛(一次性頭痛)があります。普段から頭痛に悩まされている人(慢性頭痛)の多くは一次性頭痛であり、この中で最も多いのは緊張性頭痛、次に片頭痛です。
前述した脳卒中による頭痛は、二次性頭痛ということになります。風邪を引いて熱が出たとき、頭をぶつけて脳内に血がたまったとき、脳に腫瘍ができたときに起こる頭痛なども二次性頭痛です。二次性頭痛は、原因を解決すれば軽減・消失します。

なお、市販されている頭痛薬に頼り過ぎると、かえって頭痛を引き起こす(薬物乱用頭痛)ことが知られています。薬を飲まないと我慢できないような頭痛がある場合は、早めに医療機関(脳神経内科、脳神経外科、内科)を受診してください。

どんな人に、どんなときに現れるか

日常的に繰り返し起こる慢性頭痛(いわゆる「頭痛持ち」)は、日本人の約4割が経験しているといわれています。男性よりも女性が多く、子どものうちから悩まされている人もいます。

頭痛持ちでなくても、風邪を引いたときなどに頭痛が出ることは誰もが経験します。たいていの場合は原因となる病気が治れば頭痛もなくなります。ただし、いつもと違う頭痛だと感じる場合は、医師に相談することをおすすめします。
特に50代を過ぎてから初めて頭痛が出てきたような場合は注意が必要です。また、持病のある人や妊婦・産褥婦も、頭痛が出たときは受診するようにしてください。

どんな病気が関係しているか

「頭痛」の症状が現れる主な病気の中で、発症頻度の高いもの、特徴的なもの、注意が必要なものをとりあげました。病気についてさらに知りたい場合はリンク先をご参照ください。

症状とその特徴

説明

疑われる主な病気

・頭痛(鈍痛、圧迫感、後頭部が中心)

・毎日のように起こる

肩や首の筋肉が張り、血行が悪くなることで起こる。吐き気はなく、動いて悪化することもない

緊張性頭痛

頭痛(片側、拍動性、動くと悪化)

・吐き気、嘔吐

頭痛を発作として感じ、発作中は暗い部屋でじっとしている。前兆(視界の異常)が出る人もいる

片頭痛

・頭痛(非常に激しい、毎日決まった時間に起こる)

・目の充血

・鼻水、鼻づまり

目の奥をえぐられるような激しい痛みが、一定期間にわたり集中して起こる。男性に多い

群発頭痛

・頭痛(雷に打たれたような、突然のひどい頭痛)

・見え方の異常

脳の血管にできた瘤が破裂して起こることが多い。生命に関わるため救急対応が必要

くも膜下出血

・慢性頭痛

・週に23日は頭痛薬を飲んでいる

頭痛持ちの人が頭痛薬の飲み過ぎにより、より頭痛がひどくなったり、別の頭痛が起きたりする

薬物乱用頭痛

チェックポイント

(1)次のような症状の有無を確認する

  • どのような頭痛か(激痛、拍動している、片方だけ痛むなど)
  • いつから頭痛が起きたか、持続しているか、反復しているか
  • 頭を動かす、寝起きすると頭痛が変化するか
  • 頭痛以外に気になる症状があるか(見え方や言葉の異常、しびれ吐き気など)

(2)次のような環境を確認する

  • 頭痛が起こりやすい時間帯
  • 頭痛を誘発する因子(飲酒、ストレス、生理、天気、特定の食べものなど)があるか
  • 家族に頭痛持ちがいるか
  • ここ数カ月以内に頭にけがをしたことはあるか
  • 現在、患っている病気はあるか
  • 飲んでいる薬やサプリメントの種類


泉 学

解説:泉 学
済生会宇都宮病院
内科系診療部長補佐・総合診療科 主任診療科長


※所属・役職は本ページ公開当時のものです。異動等により変わる場合もありますので、ご了承ください。

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