社会福祉法人 恩賜財団 済生会(しゃかいふくしほうじん おんしざいだん さいせいかい)社会福祉法人 恩賜財団 済生会(しゃかいふくしほうじん おんしざいだん さいせいかい)

2014.01.20

新しい済生丸が初の瀬戸内海巡回に

新しい済生丸が初の瀬戸内海巡回に

昨年進水した新しい診療船「済生丸」が1月15日、岡山県笠岡市・北木島で建造後初めての巡回診療に就きました。初検診は骨密度測定が主で、高齢者の方15人が受診し、結果をもとに医師の指導を受けました。そのほか、受診者以外に島の人たちが訪れて船内を見学し、「通路が広くなったなあ」「エレベーターも付いとる」などと笑顔で話し合っていました。

済生丸は昭和37年、済生会創立50周年の記念社会貢献事業として初めて就航。岡山、広島、香川、愛媛4県の離島や陸上からのアクセスが困難な地域を巡って、医療に恵まれない人たちの診療・検診に当たってきました。船は更新を繰り返し、23年間任務に就き、老朽化した三世号は昨年11月末に引退しましたが、済生丸をモチーフにしたテレビドラマ「海の上の診療所」がオンエアされ、話題となりました。

新しい済生丸が初の瀬戸内海巡回に
新しい済生丸が初の瀬戸内海巡回に

後継の「済生丸100」は昨年8月に進水し、新たにマンモグラフィーを搭載したほか、X線機器や各種装置などをバージョンアップ。島民から要望が強かったエレベーターを設置し、車いすも利用できるように通路を広げるなど、バリアフリー化を図っています。

1月10日に岡山市の新岡山港で、14日には笠岡市の笠岡港で就航披露式を行い、15日午前10時ごろ、岡山市からやってきた岡山済生会総合病院の医療スタッフ4人が乗り込み、笠岡港を出港。約45分かけて北木島の豊浦地区の浮き桟橋に接岸し、島の人たちが乗船して骨密度検査を受けました。その結果を示しながら健康指導に当たった男性医師は「済生丸での巡回は3回目ですが、少し酔いました」と笑っていました。

検診は約1時間で終わり、午後1時半からは集会所で17人の高齢者の方を対象に、理学療法士が転倒予防の体操教室を1時間にわたって講義。参加した皆さんは、楽しそうに体を動かしていました。

新済生丸は、北木島を皮切りに瀬戸内海の巡回診療を本格化させていきます。

岡山済生会総合病院秘書広報室:中村 貴美子

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