済生会は、明治天皇が医療によって生活困窮者を救済しようと明治44(1911)年に設立しました。100年以上にわたる活動をふまえ、日本最大の社会福祉法人として全職員約64,000人が40都道府県で医療・保健・福祉活動を展開しています。
済生会は、405施設・437事業を運営し、66,000人が働く、日本最大の社会福祉法人です。全国の施設が連携し、ソーシャルインクルージョンの推進、最新の医療による地域貢献、医療と福祉のシームレスなサービス提供などに取り組んでいます。
主な症状やからだの部位・特徴、キーワード、病名から病気を調べることができます。症状ごとにその原因やメカニズム、関連する病気などを紹介し、それぞれの病気について早期発見のポイント、予防の基礎知識などを専門医が解説します。
全国の済生会では初期臨床研修医・専攻医・常勤医師、看護師、専門職、事務職や看護学生を募集しています。医療・保健・福祉にかかわる幅広い領域において、地域に密着した現場で活躍できます。
一般の方の心身の健康や暮らしの役に立つ情報を発信中。「症状別病気解説」をはじめとして、特集記事や家族で楽しめる動画など、さまざまなコンテンツを展開しています。
福井市の福井県済生会病院緩和ケア病棟に入院している患者さんが、故郷の思い出を残したいと作詞し、それに音楽療法士が曲をつけました。2人で一緒に作り上げた「九頭竜川の歌」。病室での演奏の様子です。
がんで入院している富田貞夫さん(78)は、ベッドの上で胸をよぎる風景の数々を詩にしたためていました。昔、仲間と鮎釣りをしたこと、桜の舞い散る様子、福井を代表する九頭竜川の荒々しさなど……「♪荒島山に降る雨雪は あばれ九頭竜の源で 大野盆地の恵み川」と始まる「九頭竜川の歌」は、4番にまで及びました。
その詞に曲を付けることにしましたが、体の痛みや吐き気がある中での曲づくりは思うようには進みませんでした。そうした中、当院の音楽療法士・柴田麻美さんが、体調や気持ちを細かく気遣いながら手助けし、富田さんが伝えたい思いを少しずつ作品に仕上げていきました。
音楽療法士は日本音楽療法学会が認定する資格です。医療知識はもちろん演奏技術も必須で、音楽を通して患者さんができることを見つけ、実現をサポートながら療養に役立ててもらいます。
「北島三郎さんの演歌が好き」という富田さんらしい雄大なメロディーの曲は、8月に完成。月に一度、病棟で行われるフルートコンサートで奏者に演奏してもらい、他の患者さんにも披露することができました。
富田さんは「思いを込めて作ったものをたくさんの人に聞いてもらう夢が叶った」と穏やかに話しています。
福井県済生会病院済生記者:宮下 祥恵