済生会は、明治天皇が医療によって生活困窮者を救済しようと明治44(1911)年に設立しました。100年以上にわたる活動をふまえ、日本最大の社会福祉法人として全職員約64,000人が40都道府県で医療・保健・福祉活動を展開しています。
済生会は、405施設・437事業を運営し、66,000人が働く、日本最大の社会福祉法人です。全国の施設が連携し、ソーシャルインクルージョンの推進、最新の医療による地域貢献、医療と福祉のシームレスなサービス提供などに取り組んでいます。
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兵庫県たつの市立越部小学校(山口昭彦校長、児童163人)で10月11日、済生会滋賀県病院の救急医ら3人による「いのちの授業」が行われました。昨年、同校の児童が飛ばした風船がきっかけで始まった授業で、6年生28人と保護者らに生きることの意味を考えてもらいました。
3人はドクターカーに乗って訪問。「いのちの授業」が午前10時40分に始まりました。救急災害業務室・大塚裕司さんがドクターカーの業務を説明。ドクターヘリに乗っている澤田真央看護師がフライトナースの仕事を紹介した後、救命救急センター長・塩見直人医師が「生きることの意味」と題して話しました。
塩見医師は延命治療をテーマに、90歳を超えた児童の祖父母が肺炎で人工呼吸器が必要になった場合どうするかという仮定の質問を投げかけ、自分達で答えを考えてもらいました。子ども達は考えあぐねている様子でしたが、塩見医師は「正解はありません、自分ならどうするかを考えることが大事なのです」「私は生きることは人の役に立つことだと思っています。たとえその人に意識がなくても、『生きていてほしい』と思う人がいれば、それで役に立っていることになるのです」と語りました。
子ども達は「生きることは大切だと思いました」「一つしかない命を大切にしたい」などと感想を述べました。
授業の後、3人は6年生と一緒に教室で給食を食べ、交流を深めました。午後からはドクターカーの見学や、血圧・脈拍測定、聴診器を使用して心臓の音を確認する診療体験も行われました。
同校は昨年5月30日、開校140周年を祝い、運動会で児童達がメッセージ付きの風船350個を飛ばしました。そのうちの1個が、約140キロメートル離れた滋賀県病院のヘリポートに漂着し、翌朝、ドクターヘリの機長が見つけて同校に知らせ、「いのちの授業」が実現しました。
山口校長は「非常にありがたい縁をいただきました。実際に救命に携わる人の話には重みがあって、児童のみならず保護者にとっても重要な機会となりました」と話しています。
済生会滋賀県病院済生記者:谷口 怜子