社会福祉法人 恩賜財団 済生会(しゃかいふくしほうじん おんしざいだん さいせいかい)

2019.11.27 公立・公的病院の実名公表で理事長が厚労省に抗議の意見書

松原理事と鈴木課長(右)

 厚生労働省が9月26日、将来の医療体制の在り方を決める地域医療構想について「再編・統合の議論のため」として公立・公的424病院の実名を公表したことに対し、済生会は11月27日、炭谷茂理事長名の抗議の意見書を同省に提出しました。済生会本部の松原了理事らが同省を訪れ、担当の鈴木健彦地域医療計画課長に手渡しました。

 公表された病院には済生会の21病院も含まれていますが、公表の基となったデータの多くが適正でなく、すでに将来に向けて病院機能を改変していることなどが全く考慮されていませんでした。しかも公表によって、各地で「病院がなくなるのではないか」といった「風評」が流れ、住民からの問い合わせや職員内定辞退などの被害が現れています。こうした事態を受け、炭谷理事長が意見を提出したものです。

 意見書では、「対象となった病院では、職員や家族等の動揺や採用内定者の辞退等の実害が生じており、多くの施設がその対応に苦慮している」として、①同省の責任で誤解を解くようマスメディアに働きかけてほしい ②赤字が出ても税金で補填される公立病院と、民間と同様の経営責任を負う済生会などの公的病院をひとまとめにするのはおかしい ③民間病院名が公表されないのは不公平――などとしています。

 意見書を提出した松原理事は「地域医療構想には協力していくが、実名公表されたことによる被害も出ている。適切な対処をお願いしたい」と要望。これに対し、鈴木課長は、「確かに承った。各地域で議論をしていただくための公表で、再編統合ありきではない」と、これまでの同省の見解を述べるにとどめました。

意見書全文(PDF)

済生会本部経営管理課長 三浦弘幸