済生会は、明治天皇が医療によって生活困窮者を救済しようと明治44(1911)年に設立しました。100年以上にわたる活動をふまえ、日本最大の社会福祉法人として全職員約66,000人が40都道府県で医療・保健・福祉活動を展開しています。
済生会は、405施設・437事業を運営し、66,000人が働く、日本最大の社会福祉法人です。全国の施設が連携し、ソーシャルインクルージョンの推進、最新の医療による地域貢献、医療と福祉のシームレスなサービス提供などに取り組んでいます。
主な症状やからだの部位・特徴、キーワード、病名から病気を調べることができます。症状ごとにその原因やメカニズム、関連する病気などを紹介し、それぞれの病気について早期発見のポイント、予防の基礎知識などを専門医が解説します。
全国の済生会では初期臨床研修医・専攻医・常勤医師、看護師、専門職、事務職や看護学生を募集しています。医療・保健・福祉にかかわる幅広い領域において、地域に密着した現場で活躍できます。
一般の方の心身の健康や暮らしの役に立つ情報を発信中。「症状別病気解説」をはじめとして、特集記事や家族で楽しめる動画など、さまざまなコンテンツを展開しています。
埼玉県春日部市民文化会館
第14回済生会生活困窮者問題シンポジウムが10月13日、埼玉県の春日部市民文化会館で開かれ、地域住民や福祉関係者ら約150人が参加しました。
今回は埼玉県済生会特別養護老人ホーム彩光苑が担当。子ども学習支援、不登校、ヤングケアラーなどソーシャルインクルージョンの考えの下に社会貢献活動を推進し、子どもたちの将来が健全で明るく幸せな社会生活を送ることができるよう関係機関と連携して開催しました。
午後1時に開会、済生会の炭谷茂理事長、土屋品子前復興大臣、岩谷一弘春日部市長があいさつ。続いて、中・高校生の非行・薬物汚染などの拡大予防のための活動を精力的に行ない、若者たちから「夜回り先生」と呼ばれている水谷青少年問題研究所所長・水谷修氏が「壊されゆく子どもたち-今私たちにできること、しなければならないこと-」と題し講演。心の病や薬物などで亡くなった子どもたちへの悔恨の思いが尽きないことを語り、「攻撃的な社会が原因で子どもたちの心の病は増えている。大人たちは子どもを幸せにする義務がある」と訴えました。
シンポジウムでは、大分大学・大分保護区保護司会(元佐賀県済生会)・工藤修一氏がコーディネーターを務め、パネリスト4氏が「子どもを取り巻く多様な問題を考える」をテーマに意見を交わしました。
一般社団法人彩の国総合教育研究所理事長・畠山清彦氏は子どもたちの健全育成のため、学習教材を発行し一部を児童相談所などに寄贈していることや児童養護施設への学習支援を紹介しました。NPO法人埼玉フードパントリーネットワーク理事長・草場澄江氏は、こども食堂、ひとり親家庭など子育て中の生活困窮家庭を対象とした食糧配付活動と無料学習支援立ち上げ、食品支援活動をしていることを報告しました。
ケアリーバー(社会的養護経験者)・後藤拓也氏は、社会的養護経験者の立場から似た境遇同士の居場所つくりなどコミュニケーションの重要性の周知が必要と訴えました。彩光苑の田嶌襄所長は、子どもの学習支援や居場所の提供などを行なうため「なでしこスクール」を開設し、学生ボランティアと共に近隣の小・中学生への支援活動を紹介しました。
ディスカッションでは、貧困を理由に子どもたちが夢をあきらめることのないよう、学習支援活動等を通して貧困の連鎖を食い止めることなどが話し合われました。
最後に、埼玉県済生会の原澤茂支部長があいさつをして閉会しました。
済生会本部総務部広報課 河内淳史・大嶋 薫