社会福祉法人 恩賜財団 済生会(しゃかいふくしほうじん おんしざいだん さいせいかい)

2018.11.10 刑余者・障害者に就労を 山口でシンポジウム


「第7回生活困窮者問題シンポジウム」が11月10日、山口市の県総合保健会館で開催されました。「地域共生社会に向けた生活困窮者支援 ~就労支援の取り組みとその課題~」をテーマに福祉関係者ら240人が参加しました。

午後1時に開会。炭谷茂・済生会理事長が「済生会は生活困窮者への支援を続けるが、生活困窮者の社会的な孤立・排除は減っていないと感じている。このシンポジウムで課題解決に向けて話し合っていただきたい」と挨拶しました。前熊本県知事で社会福祉法人慈愛園・理事長の潮谷義子氏が「地域の縁側づくりー法に適い、知に適い、情に適うー」と題し基調講演。「熊本県で構築した地域共生社会を例にとり、済生会も地方自治を巻き込む支援をやっていただきたい」と述べました。

シンポジウムでは、山口県立大学社会福祉学部教授の草平武志氏がコーディネーターとなり5氏が口演。山口市健康福祉部長の有田稔子氏は、同市での就労支援の実態を挙げ、今後の課題として「関係機関のみならず様々な施策とのネットワークとの強化が今後の課題」と報告しました。山口公共職業安定所統括職業指導官の河野和成氏は「生活保護受給者や刑余者、障害者は就労経験がないか、短いことが多く働く意欲がわきにくい。時間をかけて緊張をほぐす工夫と就職後もアフターケアが必要」と指摘。大分県別府市の社会福祉法人太陽の家理事長の山下達夫氏は、健常者と障害者がともになすべきことについて、「健常者は同情を持つのではなく普通に接してほしい。障害者には失ったものを数えるな。残されたものを最大限に生かせと訴えている」と述べました。新潟県上越地方で刑余者に農業技術を支援している棚田文化研究所代表の岩崎欣一氏は運営する就労支援施設『日常塾』の実情を紹介。「刑余者を”農業”という就労支援を通じて地方を元気にしたい」と訴えました。済生会山口地域ケアセンター特別顧問の篠原栄二氏は、「刑務所出所者も生活困窮者の一人。本会が組織をあげて取り組む使命である」と、同センター取り組む受刑者を対象とした介護職員初任者・実務者研修について報告しました。

その後、会場からの質問に登壇者が答える形でシンポジウムの議論を深め、午後5時に閉会しました。
同シンポジウムは済生会が年1回、テーマを変え各地で開催しているもので、東京、山形、大阪、新潟、栃木、愛知に続いて今回が7回目です。

山口地域ケアセンター 済生記者 西川愛子

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