がんと言われても動揺しない社会へ
4日の世界対がんデーにちなみ、「がんと言われても動揺しない社会へ」をテーマにしたシンポジウム「Cancer X Summit(キャンサー・エックス・サミット)2019」が3日、東京ミッドタウン日比谷で開かれました。
元日本テレビ記者で乳がんサバイバーの鈴木美穂さんが発起人を務める団体が企画したもので、医療者や患者ら約650人が参加。がん情報を正しく理解する、治療への展望、自分らしく暮らせるコミュニティ、就労問題など6テーマが用意され、午前10時から午後7時までハードスケジュールで発表や討議が行なわれました。
スピーカーとして登壇した米国アンダーソンがんセンターの上野直人教授は「専門家でも動揺した」などと2度のがん経験を紹介。小泉進次郎衆議院議員は、おばの告知時に立ち会って衝撃を受けたといい、「がん経験や闘病中の政治家もいる。一緒に考える場をつくっていきたい」と話しました。
胃がんの手術を受けたファミリーマートの澤田貴司社長は「検査などもコンビニを通してできないか検討していきたい」と述べました。乳がんを経験した陶芸家の岡崎裕子さんのスピーチでは、小泉議員が以前、会ったとき、岡崎さんのウイッグに気づかずショートヘアを褒めてしまったことを告白し「想像力が働かなかった」とお詫びする場面も。鈴木さんは「今日は多くの人が立場や領域を越えて集い、未来に向かうキックオフにしたい」と語りました。
シンポジウムの様子は、済生会の提供で2月4日、17日、24日、CS日テレプラスで放送される予定です。
広報室 河内淳史