社会福祉法人 恩賜財団 済生会(しゃかいふくしほうじん おんしざいだん さいせいかい)
2014.07.23

ピークを迎えた子どもの夏風邪「ヘルパンギーナ」

漆原誠先生
漆原誠先生

 「ヘルパンギーナ」は、乳幼児の間で流行しやすい夏風邪の一種です。例年6~7月ごろに流行しますが、今年はゴールデンウィークを過ぎたころから患者が増加しています。
国立感染症研究所が7月15日にまとめた、感染症週報第27週(6月30~7月6日)の「定点当たり報告数」(報告数/定点医療機関数)は2.54で、昨年の同時期(1.78)に比べて高くなっています。都道府県別では、鳥取県が7.16と過去5年間で最も高く、ヘルパンギーナ警報が発令されています。次いで宮崎県(5.28)、奈良県(5.03)と続きます。
鳥取県済生会境港総合病院・小児科の漆原誠医師によると、ヘルパンギーナの患者数は例年6月から7月にかけてピークとなり、8月になると減少し、9月にはほとんど終息するようです。患者はほとんどが4歳以下で、1歳代が最も多く、次いで2、3、4、0歳代の順となっています。症状としては、突然の発熱とともに、喉の奥に周囲が赤くなった1~数ミリ程度の小さな水疱や、浅い潰瘍がみられます。また、一時的に嘔吐や頭痛の症状が現れることもあります。
ヘルパンギーナはエンテロウイルス属のコクサッキーウイルスA群が主な原因です。コクサッキーウイルスA群にはさまざまな型があり、毎年複数の型が流行するため注意が必要です。
このほか、子どもが夏にかかりやすい感染症は、ヘルパンギーナと同じコクサッキーウイルスA群が原因の手足口病や、アデノウイルスが原因の咽頭結膜熱(プール熱)などがあります。
「いずれも、くしゃみなどの飛沫、接触によって人から人に感染します。予防のためには、まずはこまめな手洗いを心がけることが大切です」と漆原医師はアドバイスしています。

  • Twitter
  • Facebook
  • LINE